前回に続き、中国アパレル市場について触れていきましょう。
2016年の中国のアパレル市場統計レポートによると、婦人アパレル市場のシェアが高く、8,728億元で、前年同期比は5%増加しました。
男性アパレル市場のシェア金額は5,131億元で、女性の全体的なシェアの3割前後。前年同期比は4%増加しています。
その中で注目すべきは、ジーンズのシェアが8%も占めていることです。
（※データ出典：EUROMONITOR INTERNATIONAL http://www.euromonitor.com/）
本当は「見た目」を重視したい男性もいるのに、ジーンズなど、動きやすいといった「実用性」が勝っている市場が成り立っているということです。つまり、「見た目」という需要と「実用性」という供給のミスマッチが起きている市場ということです。
しかし一方で、個性的なデザインブランドの参入は、中国本土のブランドに少なからず影響を与えるでしょう。
今まで売上があった中国企業の売上が激減する可能性もあります。中国人の私もこのことは少し心配しています。
が、きっと、中国の男性ブランドデザインの進化がスピードアップし、中国の男性アパレル市場の構造が大きく変わることになるでしょう。
今の中国における若い世代の美意識は、サービスや接客対応がよければ、多少高くてもOKというようになってきています。（高すぎはもちろんNGですが）中国市場は、日本ブランドなどの海外ブランドの人気があり、需要があるので、企業にとっては、チャンスがある市場だと思います。
中国人である私は、中国にいる友人が適切な価格でデザインが良く、好みの服をいつでも買えるようになったらいいなと思っています。
世界の中でも、消費能力が非常に強く人口も多い中国市場が持っている可能性は、さらに重視されるべきだと思っています。
