『デザインを外国人好みに!』とオーダーされるお客様は非常に多いですし、それはもちろん正しい事で、当社もそこには日々研究と研鑽を欠かさないところではあります。しかし、それだけでは、訪日外国人がよく使ってくれるWebサイトにはなりません。
では、今訪日外国人が旅行プランを立てる際や、訪日後に使っているWebサイトとは、どういうものが挙がるのでしょうか。様々な訪日外客へのアンケートなどから、定番的に挙がってきている人気サイトをいくつか取り上げて紐解いてみたいと思います。
Travel Japan
JNTOが運営する日本政府公式観光情報サイトです。旅行ガイド、イベント情報、交通案内などが充実しています。
https://www.japan.travel/
Tripadvisor
訪日だけではなく、どこに行くにしても、まず参照される口コミサイトの最メジャーサイトです。ご存じの通り、観光地、ホテル、レストランのレビューやランキングが豊富で、旅行プランを立てる際に役立ちます。
https://www.tripadvisor.com/
Japan Guide
観光スポット、文化、イベント、交通情報などが詳細に掲載されており、訪日旅行の総合ガイドとして広く利用されています。
https://www.japan-guide.com/
Google Maps
観光地、レストラン、ショップの位置情報やレビュー、ルート案内などを提供しており、移動や観光計画に便利です。
https://maps.google.com/
Hyperdia
株式会社日立システムズが運営する鉄道・交通ルート検索サイトです。特に外国人旅行者にとって使いやすいインターフェースであると言われています。
http://www.hyperdia.com/
Tabelog
日本国内でもおなじみの食べログは、訪日外客向けにもよく利用されているようです。レストランのレビューサイトで、日本各地の飲食店情報を検索でき、食事場所を決める際に便利です。
https://tabelog.com/
日本人が日常的に使うサイト、海外旅行の際に参考にするサイトとは多少毛色が違うものもちらほらあります。それらが訪日外客にとって有名である理由はいくつも挙げられるでしょうが、共通かつ基本的なところは、以下のように説明されるでしょう。
・全域多言語対応が出来ている。
主機能だけ多言語対応していて、ヘルプといった末端コンテンツが未対応であるというサイトは、外国人の利用者数は伸び悩む傾向が強いです。
・常識レベルを省略しないで丁寧に説明している
『日本人であれば知っている』と思い込みで気がつかない日本人の常識部分は、外国人にとっては説明されないとわからないことです。そして、その常識部分はWebサイトを利用するための根底を成す部分であることも多いので、外国人には通じない日本人の常識に関する説明や配慮を飛ばしているということは、致命的なユーザビリティの問題を生じさせることになります。
グループインタビューや、ヒューリスティック診断テストなどで、日本人が故に気付かない問題がないかを明らかにすることも重要でしょう。
・現地での知名度が高い
海外への直接的な広告宣伝、広報活動によって、訪日を検討する早い段階から見込利用者にサービス名が届いている事、あるいは現地の旅行関連サービスで推奨されているといった権威付けがされている事などが、覆しにくい大きなアドバンテージになっています。もちろん、そのアドバンテージは、上述の多言語対応や丁寧な説明などが必要不可欠です。
・Webページが軽い
特に訪日後サービスでいえば、公衆フリーWiFiでのWebサイト使用が前提になります。通信環境が万全でない、あるいは、そもそも回線がない状態でも、快適に使えることを鑑みた技術構成が重宝されるでしょう。
・面倒な手続きが不要
マーケティング戦術の重要性からアカウントを発行してログインなど、囲い込みをしたくなりますが、訪日前の端末と訪日中の端末が異なるなどの理由から、パスワードが分からず訪日後に利用できないといったことは想像しておかなければなりません。端末を跨いでも、簡便にサイトを利用できるということを前提として、便利な機能とマーケティング戦術を盛り込んでいく必要があります。
以上のような事が十分に検討された上で、外国人好みの見た目も備われば、鬼に金棒ですね!