こんにちは。WebディレクターのNです。
WordPressは世界で43.5%*の市場シェアを持つ人気CMSですが、その普及率の高さゆえにサイバー攻撃の標的になりやすいという課題を抱えています。
これらの攻撃の多くは、「自動化ツール」で行われており、世界中のあらゆるサイトを無差別にスキャン&攻撃するボット(bot)が動いています。
「ウチのサイトは小さいから大丈夫」は通用しません。
そこで今回は、効果的なWordPressのセキュリティ対策10点を紹介してみたいと思います。
このコラムが少しでもみなさまにお役立てできれば幸いです。
それではさっそくいってみましょう!
*出典:w3techs(2025年4月現在)
目次
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セキュリティ対策が後回しにされる主な理由
セキュリティ対策を怠った場合の被害リスク
セキュリティ対策10選
まとめ
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■セキュリティ対策が後回しにされる主な理由
一言で言うと、「必要性を感じていない」 もしくは「ハードルが高く見える」ことが主な理由です。
具体的には、
・更新によるサイトの不具合が怖いので、古いバージョンを使い続ける
・本業やコンテンツの更新作業だけで手一杯
・専門的なセキュリティの知識が無いので、面倒
・自分のサイトは狙われない(なぞの過信)
など。
これらの理由が重なることで、セキュリティ対策が優先順位の低いものになりがちです。
特に、「問題が起きてから対処すればいい」という考え方が、かえってリスクを大きくする悪循環を招いているのが現状です。
■セキュリティ対策を怠った場合の被害リスク
では、セキュリティ対策を後回しにした結果、どのような被害リスクが生じるのでしょうか。
代表的なものを4つ紹介します。
・不正アクセス
WordPressの脆弱性を突かれることで、管理画面やデータベースに不正アクセスされる可能性があります。不正アクセスによって、機密情報の窃取やデータ改ざんが行われることがあります。
・Webサイト改ざん
攻撃者によりWebサイトが改ざんされると、ユーザーが悪意のあるページへ誘導されたり、マルウェアをダウンロードさせられる危険があります。
このような改ざんは企業の信頼を損ない、大きな損害につながる恐れがあります。
・重要情報の漏えい
データベースへの侵入により、顧客や企業の機密情報が漏洩するリスクがあります。
この場合、損害賠償や法的問題が発生する可能性もあります。
・踏み台化による犯罪への加担
改ざんされたWebサイトがサイバー攻撃の踏み台として利用されるケースもあります。
これにより、意図せず犯罪行為に加担してしまう恐れがあります。
■セキュリティ対策10選
次に、効果的なWordPressのセキュリティ対策を10点を紹介します。
この対策を上から順番にやっていくだけでも、初心者レベルから中級者の守りができるでしょう。
- WordPress本体・プラグイン・テーマの定期的なアップデート
WordPress本体やプラグイン、テーマを更新し、脆弱性を修正することで攻撃リスクを軽減します。 - 未使用のプラグインやテーマを削除する
不要なプラグインやテーマは脆弱性の原因となる可能性があるため、削除しておきます。 - ログインパスワードを強化する
大文字、小文字、数字、記号を組み合わせた複雑なパスワードを設定し、定期的に変更します。 - ログインURLの変更
初期のログインURL(/wp-login.php)は推測が容易なため、IDやパスワードがわかれば、突破されてしまう可能性があります。プラグイン(例: SiteGuard WP Plugin)や、手動編集などで、より複雑なURLに変更しておきましょう。 - 画像認証の導入
ログイン時に画像認証を追加し、不正アクセスを防ぎます。こちらもプラグインで設置可能です。
- 管理画面へのアクセス制限
IPアドレス制限**を設定し、特定の管理者・編集者のアドレスからのみアクセスを許可します。
**管理者・編集者の環境で、固定IPアドレスを取得していることが条件です。
- WebサイトのSSL化(HTTPS対応)
サイト全体をSSL化して通信を暗号化し、データ盗難や改ざんを防ぎます。
- 定期的なバックアップ
データベースやファイルのバックアップを定期的に取得します。
取得には、プラグイン(例: All-in-One WP Migration)またはサーバーの自動バックアップ機能を利用する方法があります。 - セキュリティプラグインの導入
WordPressのセキュリティ専用プラグイン(例: Wordfence)を利用して、脅威からサイトを守ります。 - wp-config.phpへのアクセス制限
WordPressの設定ファイル「wp-config.php」を保護し、不正な変更を防ぎます。
アクセス制限をかけるには、.htaccessファイルに下記のコードを記述します。
<files wp-config.php> |
■まとめ
以上、WordPress のセキュリティ対策10選の紹介でした。いかがしたでしょうか。
セキュリティの重要性は、サイト運営者にとって「命綱レベル」と言っても過言ではありません。
サイトが安全に運営されていることは、訪問者や顧客からの信頼に直結します。
特にECサイトや個人情報を扱うサイトでは、セキュリティ=信用そのもの。
「攻撃されるかも」ではなく「いつ攻撃されるか」の時代です。セキュリティ対策は「コスト」ではなく「投資」と考えてみてくださいね。
それではまた!
WordPressのセキュリティ保守はシトラスジャパンにお任せください。
WordPressのセキュリティ対策で最も重要なのは「定期的なアップデート」です。
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