CJコラム

世界人口数第2位のインド。訪日客として意識すべき?~Vol.3訪日インド人の推移、訪日目的について~

訪日インド人シリーズ(Vol1 Vo2)に続き
今回は、インド人の訪日推移と目的について掘り下げていきます。
初めにインド人の訪日における、追い風となるニュースがあります。それは平成30年1月1日から、外務省はインド人のビザ緩和処置を実施したことです。

簡潔に言うと、今まで5つの書類が必要だったのが、3つの書類で数次ビザを取得できるようになりました。更に過去1年間に2回以上訪日している場合は「旅券とビザ申請書」だけで済みます。実は平成29年2月にも若年層の訪日促進を目的に、インド人学生に対するビザ緩和処置を行っており、今回の処置でインド人全般に対してビザ緩和が行われ、訪日へのハードルがだいぶ下がったと思われます。

そこで訪日インド人の実態を探るためにも、過去3年分と今年の訪日数の動向をまとめてみました。
まず、過去3年分の訪日数は以下の表の通りです。

※引用:JNTO訪日外客数(年表)より

ここ数年の伸び率は19%を維持している状態です。そして今年、ビザ緩和されてからの実態としては、4月までですが既に5万人を突破している状態でとても好調な滑り出しとなっております。

 

更に、月別で訪日インド人の推移をまとめてみました。

※引用:JNTO訪日外客数(年表)より

5月がピークで緩やかに減少しますが、9月のタイミングで増加傾向があります。インドでは、4~6月にかけて学校の夏季休暇があり、9月はダシェラ祭休暇(断食明け休暇)、そして年によって変動しますが10・11月はディワリ(新年祭休暇)といった祝日があります。ただ、注意していただきたいのが、インドの祝日は州ごとや宗教によって異なっているのが実情です。インド国内で共通するいわゆる「国民の祝日」というのは3日間しかありません。(共和国記念日、独立記念日、マハトマ・ガンジー生誕日)

次に、昨今の訪日インド人の目的別シェアの推移をまとめてみました。17年のデータが無かったので、14年から16年の3年間のシェア率となります。

※引用:JNTO訪日旅行データハンドブック2017

観光目的が少しずつ増えてはいますが、この数字はアジア圏ではベトナム(観光目的33%)の次に低い数字となっているのが現状です。その他アジア圏の訪日外国人は観光目的が軒並み80%を越えており、タイにいたっては93%の方が観光目的で来日しております。今年のビザ緩和処置が観光目的での訪日の追い風になること祈るばかりですね。

次回は、本コラムの総まとめ観光目的で訪れるインド人の消費行動について取りまとめたいと思います。
お楽しみに。

 

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