CJコラム

世界人口数第2位のインド。訪日客として意識すべき?~Vol.2中間層の増加と海外旅行について~

第1回目は、インドがどんな国なのかについて触れました。
第2回目は、「インド」の中間層増加と外国人旅行客について調べました。
果たしてインドの貧困格差は、中間層の増加によって改善されているのでしょうか?また多くのインド人は、どこへ海外旅行に行っているのでしょうか?

まずはじめに、中間層とはなんでしょうか?
経済産業省「通商白書」(2009)によると、家計あたりの年間可処分所得が5,000ドル超(約56万円超)35,000ドル以下(約400万円以下)の層が「中間層」として定義されています。「低所得層」は5,000ドル以下、「富裕層」は35,000ドル超を指しています。

次に、インド人の所得人口の推移をまとめてみました。
※引用:http://www.in.emb-japan.go.jp/Japanese/Indian_Economy/3(r).pdf

中間層の増加に伴い、低所得層といわれる貧困層の割合が少なくなっているのが分かります。この中間層ですが、2030年には中国を抜き世界最大の中間層市場を形成されると言われています。


では、インド人はいったいどのような国へ旅行に行っているのでしょうか?
まずは海外旅行者数ですが、2007年は978万人だったのに対し、2015年には2000万人を突破しております。年平均伸び率が10%で2020年には3000万人以上が海外旅行をする計算になります。


最後に、世界各国・地域へのインド人訪問者数TOP5を見てみましょう。


※人数は過去5年間の最大値を使用  ※引用:JNTO訪日旅行データハンドブック2017

この表からすると、3位のアメリカを除けば、どこも片道5,6時間で到着できる距離にある国であることが分かります。また、サウジアラビアへの旅行者は2015年に最多となっていますがこの年はイスラム教の大巡礼「ハッジ」があったのでイスラム教徒が多くを占めているのではないかと推測できます。日本への旅行者は10万人くらいで、訪問先としては23位という結果になりました。


次回は、訪日インド人のここ数年の推移・何を目的に日本に訪れているかについて調べていきたいと思います。
お楽しみに。

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