
世界に響く英語Webサイト構築術|番外編③ 国際ユーザーテストのすすめ:検証こそ最大のグローバル対策
目次
- はじめに:文化が違えば“使いにくさ”も変わる
- 「日本人には使いやすい」は通用しない?
- 海外ユーザーの本音を知るには:テストの必要性
- リモートユーザーテストのすすめ:ツールと実施方法
- A/Bテストで国別の反応を可視化する
- テスト設計・質問例・分析のコツ
- まとめ:世界のユーザーが「迷わず使える」設計へ
- はじめに:文化が違えば“使いにくさ”も変わる
たとえば、あなたが「とてもわかりやすい」と思って作ったお問い合わせフォーム。
でも、アメリカ人には「必要な項目が多すぎる」と感じられたり、イギリス人には「口調が丁寧すぎて逆に不自然」と見えるかもしれません。
そう、使いやすさ(ユーザビリティ)も文化によって異なるのです。
日本人が自然に使えるインターフェースが、海外ユーザーには「わかりづらい」「信頼できない」と受け取られてしまうことは少なくありません。
だからこそ、グローバル対応では「つくる」だけでなく、「試す」「検証する」ことが成功の鍵を握ります。
- 「日本人には使いやすい」は通用しない?
私たちは無意識のうちに「母国語の論理」「自国の常識」をベースにサイトを設計してしまいます。
- 情報量の多いページ → 日本人は安心、海外では「うるさい」
- スクロール主体の構成 → 欧米では「目的に辿り着きにくい」
- 丁寧な敬語 → 「遠回しすぎて読みにくい」と感じる人も
つまり、“日本人にとっての正解”が、海外ユーザーにとっての不正解になることがあるのです。
そのズレを修正するには、現地ユーザーの目線で実際に検証してもらうことが一番効果的です。
- 海外ユーザーの本音を知るには:テストの必要性
サイトをグローバルに展開しても、「ちゃんと届いているか」「わかりやすいか」「信頼されているか」は、数字(アクセス数・CV率)だけでは判断できません。
だからこそ、「ユーザーのリアルな声」=ユーザーテスト(UXテスト)が重要です。
得られるインサイト:
- どのページで戸惑っているのか?
- 情報の探し方にどんな癖があるのか?
- デザイン・表現に対してどんな感情を抱いているのか?
これはマーケティングでも、UIデザインでも、翻訳のトーンでも有効な“羅針盤”となります。
- リモートユーザーテストのすすめ:ツールと実施方法
幸い、今は現地に行かずとも海外のユーザーにリモートでテストを実施する手段が整っています。
主要ツール:
- Maze:Figmaなどのプロトタイプとも連携できる軽量テストツール
- PlaybookUX:インタビュー(モデレート)とタスクベース(アンモデ)両対応
- Lyssna:5秒テスト、デザイン比較、質問アンケートなどに特化
実施のステップ:
- ターゲット国・ユーザー属性を設定(例:英国在住/25〜34歳/スマホユーザー)
- テストの目的とシナリオを用意(「この製品を購入するまでの操作を試してください」など)
- 5〜10人程度の少人数テストで十分。傾向が見える
- コメントを元に改善点を抽出
🎯 ユーザーは“何を考えながら”使っているか?に注目しましょう。
- A/Bテストで国別の反応を可視化する
ユーザーテストと並行して行いたいのが、A/Bテストによる国別の反応比較です。
例:
- CTAボタンの文言:「Buy now」vs「Get yours today」
- ページ構成:「機能重視」vs「ストーリー重視」
- 英語のバリエーション:米国式 vs 英国式
これらを国別にA/Bテストし、どちらが成果につながるかをデータで判断できます。
Google Optimize(※2023年でサービス終了)に代わり、VWO、Optimizely、Convert.comなどがよく使われています。
💡 特に「英語は同じでも文化が違う」ケースで、A/Bテストは効果的です。
- テスト設計・質問例・分析のコツ
良いテストを行うには、「何を知りたいか」を明確にしておくことが大切です。
設計のポイント:
- テスト項目は3〜5個に絞る
- 定量(操作時間・到達率)+定性(印象・評価)の両方を取得
- 「できた/できなかった」だけでなく、「なぜそう思ったか」を深掘り
質問例(自由記述):
- このページは初めて見たとき、どんな印象でしたか?
- どこに何があるか、すぐに理解できましたか?
- 表現や言葉遣いに違和感はありましたか?
- もう一度このサイトを訪れたいと思いますか? なぜ?
得られた回答は、感情・行動・言語感覚の違いを示すヒントとなります。
- まとめ:世界のユーザーが「迷わず使える」設計へ
グローバル対応とは、文化も言語も違う誰かに“自然に使ってもらえる”Webをつくること。
そのためには、「実際に使ってもらって気づくこと」が欠かせません。
- “日本基準の使いやすさ”では、海外ユーザーに届かないことがある
- 現地の声を聞き、感じ方の違いを知ることで、UIやUXの質が上がる
- ユーザーテストやA/Bテストは、Web改善の最も信頼できる“ナビゲーション”となる
ユーザーを「想像する」だけでなく、「観察し、対話する」こと。
それが、真のグローバルWebサイトづくりに欠かせない最後のステップです。
以上、全9回のシリーズでお届けした世界に響く英語Webサイト構築術のコラムでした。今後、これをまとめたホワイトペーパーを作成しますので、お楽しみに!
