突然ですが、皆さんは「KISSの原則」をご存知でしょうか。
KISS の原則 (KISS principle) とは、”Keep it simple, stupid” (シンプルにしておけ!この間抜け)、もしくは、”Keep it short and simple” (簡潔に単純にしておけ)という経験的な原則[1]の略語。その意味するところは、設計の単純性(簡潔性)は成功への鍵だということと、不必要な複雑性は避けるべきだということである。 参照元:wikipedia
この言葉は、航空機設計家のケリー・ジョンソン氏によってつくられたものです。また、この原則の起源と思われる似た概念はいくつかあり、ものづくりに置いてシンプルであることがいかに重要視されているかが分かります。Webデザインにおいても、デバイスの多様化などWebサイトを取り巻く環境の変化から、よりシンプルなデザインを求められるようになってきています。海外ではその傾向がより顕著になっているように感じます。
前回、なぜ海外ではWebサイトデザインはシンプルなものが好まれるのかと言う話を書きましたが、今回はどうやってシンプルなデザインを実現するかについて触れていきたいと思います。
デザインをシンプルにする手法のひとつとしてここ数年注目されているのが「ミニマルデザイン」です。
ミニマル・デザイン(Minimal Design)は、あまり使用しない機能のせいでシステムが肥大化することを避け、必要最小限の機能に絞って設計することをいう。参照元:wikipedia
Webデザインの機能とは情報を伝えることですから、伝えたい情報をシンプルでクリアにすることで、直接的に分かりやすく伝えることを目標と考えます。まずは、ユーザーに対して何を伝えるのか、情報を整理して構成要素をできるだけ絞り、伝えたい情報にフォーカスすることが必要になります。次に大切なのが、情報までたどり着くための導線です。せっかく情報が整理されていてもそこまでたどり着いて貰えなければ意味がありません。Webサイトを制作する上では普通に行われることですが、それをとことん必要最小限まで絞り込んでいきます。こうして絞り込まれた必要最小限の構成要素を細部にまで気をくばりながらデザインを仕上げていくことで、ユーザーの意識を伝えたい情報に集中させ、大きな効果を生み出すことを可能にしていくのです。
ユーザーに求められるシンプルなデザインは、デザイナーだけで達成できるものではありません。Web制作に関わるスタッフ、クライアントも含め一緒に考えることで初めて実現できるのではないでしょうか。
クライアントは伝えたい事が沢山あることは十分に理解しながら、ユーザーに「この間抜け!」と言われないためにも
まずなにが一番伝えたいことなのかを見極めることが大切ですね。