海外向けにWebサイトをつくる時、意外と見落とされているもののひとつに「会社概要」ページがあります。
日本の多くの企業が日本向けの表記をそのまま翻訳し掲載しているのを見かけますが、海外の企業とは掲載内容の違いがあり、外国人からみると違和感を感じてしまう事もあるようです。
- 日本国内でWebサイト上の「会社概要」といえば、
会社名、代表名、オフィスの住所、設立年、資本金、従業員数、事業内容等の情報を掲載することが一般的です。
その企業がどんな規模で信頼できる企業であるか、概要からある程度のことを読み取ることができる日本人にとっては重要な情報になります。 - 海外企業のWebサイトでは、会社のビジョンやヒストリー等を簡潔な文章で掲載しているケースが多く、あまり詳細な情報は掲載しないことが多いようです。資本金や売上などは「投資家情報」に分類されることが一般的で、ユーザーもそういった情報を会社概要ページには求めてないといった理由が考えられます。
また、日本では社長あいさつページを設けるのに対して、海外では社長だけではなくLeadershipメンバーやTeamメンバーの紹介、実際にどのような人たちがどのような仕事をしているかが分かるようにしているケースが多くあります。
もちろん日本の企業でもビジョンやヒストリーは掲載されていますし、最近ではTeamメンバーを掲載している企業も増えてきていますが、掲載する場所や導線など、日本向けのWebサイトのままだと見落とされてしまう場合もあります。
このような違いは外国人ユーザーから見ると何故?と感じることがあり、自分の求めている情報がその場所に無いことによるストレスとなり、サイトからの離脱の原因になることもあります。海外向けのWebサイトをつくる際には設計や原稿制作の段階から外国人ユーザーが何を求めているのかを考えたネイティブ視点の設計が必要になります。
日本のWebサイト制作時にも、あるものを載せておけば良いなどと、あまり重要視されないことがある会社概要ページですが、ユーザーからどう見られているのか、もう一度見直してみても良いかもしれませんね。