CJコラム

ポストコロナ:訪日外客の消費動向―外国で車運転します?

皆さんは、国際免許を取得し、海外旅行で車を運転した経験はおありでしょうか?
筆者は、何度かあります。小さい島で、公共交通機関もあまり発達しておらず、タクシーを拾うのも難しい観光エリアに脚を伸ばしたかった際や、馬鹿でかいアメリカ本土を移動した際などです。

ちなみに、国際免許はあっけないほど簡単に取得できます。

 

今回は、この『レンタカーで日本を旅行する外国人』に着目して、消費動向を紐解きたいと思います。

 

最初に、具体的な数値を見てみますと、2023年1-3月期の観光庁「訪日外国人消費動向調査」では、観光目的の訪日外客の8.1%(約65万人)が、レンタカーを使用したとのことです。海外で運転するって結構怖いと思うのですが、意外といますね。日本は特に左側通行とイレギュラーな道路ですし。

え?意外と多いのではなくて、少ないと思われましたか?いえいえ。日本に来てから観光ツアーや観光ガイドを利用する方と同じ数だけいますし、温泉利用(※)する方と1%程度しか違いません。
※ツアー会社の方で旅程に温泉入浴を組み込んでいるような、団体旅行で利用している人は除外された、あくまでも日本に来て自分で手配、利用した数字です。

 

さらに、観光庁の平成31年3月の「「道の駅」におけるインバウンド対応に向けた調査」という資料では、『那覇空港でアンケートしたところ、訪日外客の61%は、レンタカー利用』(人数ではなく組数ベース)という数字も出ています。

 

こうした数字を見ると

以上の条件があるような立地にある店舗、施設は、訪日レンタカー客向けに、大きな呼び込み看板や多言語案内マップなどを整備して、集客を狙うと案外良いかも知れません。

テストマーケティング的に、道の駅に屋台出店申請をして、多言語対応キッチンカーを持ち込んでも面白いかも知れませんね。

 

また、実際の訪日外客に聞いてみると、ガソリンスタンド、コンビニエンスストア、郊外型ショッピングセンターは、案外多言語対応が不十分で、訪日外客が入るのを躊躇してしまったり、見逃してしまったりというケースが実際に多々あるようです。

特に、ショッピングセンターは、施設内は多言語対応が十分でも、外から見た場合に、案外何の施設かわからない(当然施設名が国際的に知られているわけでは無いため)ので、後でホテルの人に聞いて知ったということが多いようです。

 

8.1%の訪日外客が毎日あなたの店舗を素通りしてしまっているかも知れません。

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