「翻訳できない世界のことば」(エラ・フランシス・サンダース著)という本をご存知ですか?
多言語ではなかなか一言で言い表せないような、ことばばかりが集められています。
マレー語の「バナナを食べるときの所要時間」や、日本語の「積ん読」なども出てきますが、私が一番心に残った言葉はドイツ語の” KUMMERSPECK” (クンマーシュペック)。直訳すると「悲しいベーコン」、意味は「食べすぎがつづいて太ること」だそうです。たっぷりと皮下脂肪のついた体を指しているのでしょうか……
http://gahag.net/005520-woman-reading-book/
さて、なぜこれらの言葉は多言語に訳せないのでしょう?
それは、言語がその国の文化的背景と密接に結びついているからだと言えるでしょう。
ユーモアやことわざについても同様で、同じバックグラウンドを持つ人の間では言い得て妙なネタでも、外国人にはまったく伝わらず、説明しても理解されない、といったことと似ています。これらは、曖昧なカオスの中から意味を整理し、適切な言葉を当てはめてきた先人の知恵の結晶です。また、そういった「言葉のツボ」を押さえることが、コピーライティングでも重要です。
コピーライターは、言葉を当てはめることによって無形の概念を掘り出し、顧客の潜在的な(あるいは未だ存在していない)ニーズを引き出すプロです。(関連コラム:「「ウォーフの仮説」ってナニ?~part1言語と思考の関係性~」
その言語を母国語として操るネイティブでなければ、言葉の持つニュアンスを正確には把握し切れず、人々の心に響く言葉を編み出すことも難しいでしょう。当社では、ネイティブの英文コピーライターが言葉の意味を掬い取り、再構築し、最適化を行っています。