CJコラム

認識がへまをするという話~True stories of cultural awareness blunders.~

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日本の製品を海外に向けてプロモーションするにあたって、おそらく日本の広告業界で働く多くの外国人が文化的意識の重要さを説明する場面を何度も経験されていることでしょう。私の過去の経験から3つの事例をここでご紹介します。

1
30年以上前の話しです。
私の日本での最初の仕事のひとつで、ある企業から、当時日本で販売していたのと同様にアメリカで、ある商品を販売したいという依頼がありました。アメリカ人として、私はその企業がある失態を犯してしまっていることにすぐ気が付いたことは言うまでもありません。
その製品とは、バスタブで家族が使用することを目的に設計されたものでした。
広告のメインの写真は二人の裸の男性がバスタブの中に並んで座っているものでした。これは日本では何の問題もなく受け入れられるのかもしれません、またサンフランシスコのある地区では売り上げ増大が見込めるのかもしれません。しかし、当時の多くのアメリカ人家族にとっては、その進歩的なマーケティングはおそらく受け入れることは難しいものでした。

2
外国に英語雑誌に掲載する広告向けに書いたヘッドラインをチェックして欲しいという日本のメジャー企業からの依頼を受けた時のことです。
日本人ライターは英語に自信があったのですが、念のためセカンドオピニオンが欲しかったようでした。私はそれを読み、あっけに取られてしまいました。その英語は完璧でした。ネイティブの間だけでその意味が通じるように書かれたもののようでした。
ですが残念ながら、それは本来の意味では伝わらず、ポルノ雑誌にあるような隠語的な下品なものでした。もし、クライアントがそのヘッドラインを使用していたら、企業の評判は汚され、広告はその後も笑いものとなっていたに違いありません。

3
最後は、日本企業からの英語Webサイトの制作依頼の時のことです。
そのWebサイトは2~3ヶ月前に制作され多くの人が閲覧し注目を浴びていました。しかし、サイトのPVは減りコンタクトも無くなりました。すぐにそのサイトを見たところ、ある問題に気付いたのです。トップページのメインの写真は欧米人モデル、欧米人なら誰もがすぐに気付く、実に不作法なジェスチャーをしたものだったのです。それを見た欧米人は、その企業に不十分なイメージや文化的認識不足を感じ、欧米人向けのWebサイトを制作する際に欧米人に助言を求める努力を怠ったと思ったのでしょう。


以上、3つの事例をご紹介しましたが、文化的違いから気づくことの重要性については他にも様々経験してきました。
教訓となるのは、海外へ向けたマーケティングでは、制作に関わった外国人から十分にアドバイスを受ける必要があることです。

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