CJ Column

コラム

強さ、優しさ。それは文化によるものなのか、性別によるものなのか?

男性は強くあるべきで、女性は優しくあるべきなのか?
その答えは、あなたの属する国によって変わってくるかもしれない。男性的な文化も持つ国、たとえば日本、メキシコ、イタリアなどでは、男性は物質的な成功を目指して強く生きることを期待され、一方女性は、家族の暮らしが良くなることに専念して優しくあるべきだと考えられている。何かを成し遂げることや野心といった強い価値観は、弱者への慈悲といった優しい価値観よりも一般的に高く評価される。

スウェーデンやスカンジナビア諸国のような女性的な文化を持つ国では、性別による役割は流動的で柔軟である。
男女が必ずしも別々の役割を持つ必要はなく、家族の面倒を見ている間はどちらかが仕事をすればよいという考え方だ。暮らしの質、男女の関係性、サービス精神や愛情のこもった世話といった優しい価値観のほうが、野心やビジネスでの成功よりも重んじられるのだ。

性別による役割や価値観におけるこうした違いは、異なる文化を持つ人々のコミュニケーションで誤解を生じることがある。日本での例を挙げてみよう。
日本の大学で学んでいるスウェーデン人の若者が、君の使命は何かと教授に聞かれたとき、彼は、「日本人が彼らの根強い性別の偏見を克服することを助けることだ」と答えた。彼は、日本の持つ性別による役割の大きな特徴は、現代の基準によりはっきり後退していると感じていて、多くの日本人は彼のもつ「普遍的な」価値観を共有していると自信を持っていた。

東京で、女性的な文化を持つ男性が、明らかに飢えている野良猫に食べさせたいという理由で日本人女性からスコーンをもらったのだが、彼は心底ショックを受けた。なぜなら彼は、弱いものへ慈悲を与えることを重視しているからだ。しかし、彼女にとっては、野良猫にうろうろしてほしくない近所の人の印象のほうがもっと大事だったのだ。

これは、性別による役割における価値観や視点の違いが、異文化間の人々のコミュニケーションでどのように誤解を生むのかというほんの一例だ。

J.M  アメリカ人コピーライター

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