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NIKE - RUN Fwd:世界で最長の駅伝チームを競う、かつてないレース
まずイントロのムービーに見入ってしまう。日本のマラソン人口は近年急増しているそうだが、マラソンをやっていない私でも、澄んだ朝の光の中で走る気持ちよさを思い出しているようだ。
順に流れてはつながっていく“名前”と“違う風景”を見ているうちに、「これは駅伝なのかな?」と気づかされる。
ノスタルジックなムービーの後に、サイトコンセプトが書かれたコピーがトップページに登場し、現在進行中のライブ感を、数字が際だつデザインでうまく表現している。
また、統一したキーカラーを用いる事で、過去から現在へ、一つのたすきをつないでいるような印象をうける。
この、動的なイントロ(イメージの訴求効果)と静的なトップページ(コンセプトの明示)の対比がこのサイトデザインの最大の魅力ではないかと思う。
このサイトの企画内容は『Nike+GPSアプリ』を用いながら、ネットを介して最長の駅伝チームを競うというもの。
この企画で一番すばらしいと思うところは、時間が経つにつれて見る人がどんどん増えていくことが想像できるところだ。
例えば、今からこの企画に参加しても現在一番長く続いているチームを抜くことは、最速ではなく「最長」の駅伝チームを競うわけだから可能に思えるし、随時更新されているRANKINGページをブックマークし、チームの動向を楽しみにする人も多いと思う。
iPhone専用サイトの方を見てみると、イントロのムービーは1コンテンツとしてMOVIEページに収められている他、RANKINGページにはwebサイトには無い個別コメントが表示されるなど、簡潔な文章表現で構成されている。
この、webサイトにおける『見せる』デザインと、iPhoneサイトにおける『読ませる』情報との違いを見ていると、それぞれのツールの特性を生かしたデザインや構成を別々に組み立てるということの重要性を感じる。
『NIKE - RUN Fwd:』サイトの、かっこいいデザインと共に、『Nike+GPSアプリ』の魅力をターゲットユーザーに訴求するための、考え抜かれた企画にも是非注目し、見てみてほしいと思う。企画自体に参加をしたくなる人も多いかもしれない。
これこそがインタラクティブサイト!だと思う。