まさに「香港そのもの」!
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http://www.discoverhongkong.com/festivehk2010/
このサイトからは、とにかく「香港の賑やかさ」や、香港の持つ「もの凄いエネルギー」が伝わって来きます。香港出身の私にも、その魅力が十分に感じられる素晴らしいものです。
トップページに使われているグリッド状のレイアウトは、一般的なWebデザイン構造です。見やすく、更新しやすいという利点を生み出します。ただし、『変化』がないと、途端に凡庸でつまらないビジュアルになってしまうので注意が必要です。「FESTIVE HONG KONG 2010」では、「色鮮やかさ」「人物の笑顔」「躍動感のある写真づかい」で、豊かな表現を実現させています。
また、金色を連想させる中彩度の褐色をカテゴリ名の表示に使用しており、落ち着いた色を加えることでさらにうまくバランスが取れています。
このサイトの役割は、「お祭り」と「季節イベント」の宣伝です。より効果的に観光客を誘引するためには、「遊び心」や「楽しさ」を視覚的に表現することがとても重要になります。しかし、それが行き過ぎれば、煩雑になってしまうものです。
「FESTIVE HONG KONG 2010」では、コンテンツ展開ページも含めて、それぞれのイベントと合致した相応しい演出がなされています。イベント毎に、雰囲気にぴったりくるようなテーマカラーも設定されています。バライエティー豊かで実に楽しげです。
そして、表現手法にも香港らしさが出ています。各イベントは、一目ではっきりと何のイベントなのかが分かるようにデザインされています。香港では回りくどい表現より直接的な表現が好まれるからです。同様に、使用されている写真の表情もやや大げさですが、逆にそれが刺激的で香港の人々をひきつけるのです。こうした表現全てが「中西合壁」=「香港そのもの」だと感じます。
観光情報、写真撮影、Flashコンテンツ、ムービーなど、情報量は膨大で、サイト構成と整理だけでも大変な作業であることは間違いありませんが、よく収められていると思います。
加えて、ここまで想定視聴者(中国語・英語圏の人々)に対して訴求力のあるデザイン展開と、この出来栄えには舌を巻き、たいへん感心するものでした。
このサイトを見て、私も思い出が甦り、久しぶりに地元香港を観光したい気分にさせられました。