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ブランドガイドラインは、多言語展開の中でどこまで守ることができますか?
ブランドガイドラインは企業や商品の一貫したイメージを保つために不可欠なルールですが、そのルールの前提として多言語展開を視野に入れたものでない場合は、「守るべき部分」と「調整すべき部分」が発生してしまうことが多々あります。
例えば、守るべき要素(基本ルール)としては、以下のようなものが挙げられるでしょう。
- ロゴの使用方法(サイズ・配置・カラー)
- メインカラーやサブカラーの使い方
- 書体(指定フォント)とその組み合わせ
- トーン&マナー(フォーマル/カジュアルの区分など)
これらは、どの言語においても可能な限り忠実に再現すべき部分です。多言語化しても「同じブランド」として一目で分かることが重要です。
一方、調整が必要な要素としては、以下のようなものが挙げられるでしょう。
- フォント
英語や日本語で使われていたブランドフォントが、他言語(特に中東言語や東南アジア言語)では未対応の場合があります。その場合は、視覚的に類似した代替フォントを選定し、ブランドイメージを損なわないようにします。 - レイアウト
言語によってテキストの長さや読み順(LTR/RTL)が異なるため、レイアウトの微調整は避けられません。ただし、ベースの構成や配色はできるだけ統一感を保ちます。 - 表現内容・写真
文化的な誤解を避けるため、写真やアイコンを差し替えることがあります。たとえば欧米と中東ではファッションやジェスチャーに対する感覚が異なるため、同じビジュアルを使い回すのが適切でない場合があります。
とはいえ、常に調整が必要な要素を例外として作り続けるのは、いずれ問題が発生しますので、「ローカライズ版ガイドライン」を併せて作成することも重要です。
本社のブランドガイドラインを基に、言語・地域ごとの運用ルール(フォントの代替指定、表現NG例など)を明記したサブガイドラインを制作し、委託先や、現地制作チームが判断に迷わず一貫性を保てます。
多言語展開の成功には、ガイドラインの本質的理解と、それを各言語に適応するための専門知識が欠かせません。
CI、ブランドガイドライン、デザインガイドライン、コーディングガイドラインなどの各種整備についても当社は経験豊富ですので、ご安心ください。