これまで、コミュニケーションが大事です!~Web制作プロジェクトを成功させるコツ~、ワイヤーフレームで問題回避?!多言語サイト制作の思わぬ落とし穴、Webディレクターがコーディネータ・翻訳者に伝えなければならないこと、などで、Web制作プロジェクトを成功させるためのヒントをお伝えしてきましたが、今回は
多言語Webサイト制作のスケジュールを考える際に忘れてはならない要素についてお話しさせて頂こうと思います。
翻訳期間は文字数だけでは決められない
通常、翻訳にかかる工数というのは文字数から割り出すことができます。ですが考えなくてはいけない点が、どの翻訳者をアサインするかということです。例えば、専門性を求められる文章の場合は、その知識を持つ翻訳者である必要があります。また大きなサイトで手分けをしたい文章量でも、品質を同一にするために可能な限り同一の翻訳者をアサインしたいところです。
つまり、単純な翻訳工数の算出とは別に、翻訳者のスケジュール調整が発生するということなのです。
お客様のチェック・承認スケジュールを考慮せよ
過去にお話しした内容と重複する部分がありますが、大切なことなので繰り返しご説明します。
翻訳者やデザイナー・コーダーのスケジュールを押さえることと同様に大事なのが、お客様のチェック・承認の体制とスケジュールをヒアリングしスケジュールに落とし込むことです。特に、多言語サイトプロジェクトが初めてのご担当者様の中には、私からお伺いすることで初めて他部署への確認が必要であることに気付かれることも多いので、とても大事です。
また、英語などは日本語と比べ語数が少ないので1つの単語が持つ意味が広く、お客様からのお戻しがニュアンスや見解の違いによるものも多いという点も注意です。フィードバックに対する「合意点を見つける」といった作業が発生しやすく、その分をスケジュールとして見込む必要がでてきます。
最終チェックもネイティブの翻訳者が必要
翻訳が完了し、コーダーがその組み込みを行い、テストアップ完了!
ここから原稿と出来上がったページの内容が一致しているか、主に目視でチェックを行っていくのですが、この作業も翻訳者のアサインが必要です。
原稿の翻訳とWeb制作は、同時進行することも多くあり、原稿としてはベストな表現でも、Web上でデザインと合わせて表示させてみた際に、原稿と写真に印象のずれが生じるといったことが起り得ます。
また、言語によっては改行される位置によって意味が変わって伝わってしまう可能性があり、ページが完成してからでないと完全に正しいはといえない背景があったりします。ですので、最後の最後に、ネイティブによるチェックが必要なのです。
いかがでしたか。今回は特に大事な3点をご紹介しましたが、細かく言うと他にも色々あります。
また、弊社で多言語制作のスケジュールを立てる際、翻訳のスケジューリングや翻訳者のアサインはコーディネーターが行いますが、プロジェクト全体のスケジュールを管理するディレクターも、当然これらのことに留意して進行しております。どうぞ安心してお任せくださいませ。
(コーディネーターについては過去コラムをご参考ください)
シトラスジャパンの「コーディネーター」について ~概要編~
シトラスジャパンの「コーディネーター」について~最新版管理の説明編~
シトラスジャパンの「コーディネーター」について ~多言語を翻訳する順番編~