CJ Column

コラム

トランプ大統領の発言の翻訳、翻訳者にとってはひと苦労!?

 

トランプ大統領はどの程度の戯言を言うか、皆さんはご存知ですか?
今年2018年の1月11日に、議員との会合の際、トランプ大統領は白色人種でない人が多数のハイチ、エルサルバドル、あるアフリカから来る移民を米国に歓迎しないと言い、おまけに出身国のことを「シットホール」と呼んでしまったそうです。(本人は否定しているが、出席していた、ある上院議員は確かに言ったと断言しました。)

皆さん、シットホールというのは、どういうことかご存知ですか。

逐語訳をすると、「糞(shit)で埋めた穴(hole)」です。
日本語では、そのような無礼を意味するぴったりな単語が存在しないため、それぞれのメディアが苦労して日本語に訳しています:

  産経ニュース:「便所のように汚い国」 goo.gl/tc8gjC
  毎日新聞:「くそったれ国家」 https://goo.gl/TYd1mZ
  日経ビジネス:「肥だめのような国」 goo.gl/6KqDx2
  ニュースウィーク日本版:「不潔極まる国々」 https://goo.gl/z9yg9M

などなど。

日本語に当てはまる単語がないだけでなく、そもそも大統領という名に相応しくない言葉をある言語に訳す技は、とても挑戦的だと思います。
翻訳をするには、メッセージの内容を伝えるのはもちろんですが、そのメッセージがどのように伝わったか示す事も大事です。
但し、トランプ大統領の発言を翻訳する場合、翻訳者のことがとても気の毒としか思えません。なぜなら、トランプ氏の脈絡のない、言葉の貧しい(7歳の子供の単語しか使わないと言われます)、自己中心的な演説をそのまま訳して日本の新聞に掲載したら、敢えてトランプ氏がそんな支離滅裂な事を発したのではなく、翻訳者が下手に訳したに違いないと読者は思ってしまうからです。


今後、移民のことを侮辱したトランプ大統領は、移民である妻の国「ユーゴスラビア」のことをなんと呼ぶのでしょうか?


出典
https://www.theguardian.com/us-news/2018/jan/12/trump-shithole-countries-lost-in-translation
http://languagelog.ldc.upenn.edu/nll/?p=36208

I.G  フランス人コーディネーター

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