よく聞く「見やすい」ってどんな状態?
パンフレット等の制作時に「見やすい」とか「見やすく」と言う言葉が良く出てくると思います。具体的にはどんなことを指すのでしょう?
今回は「見やすい」についてのあれこれをご紹介します。
「見やすい」とは?・「視認性」・「可読性」・「判読性」。
「見やすい」とは?を具体的に説明する時に「視認性」・「可読性」・「判読性」と言った用語が使われます。どれも似たような用語ですが、それぞれ意味があります。
「視認性」
「視認性」とは「目で見て認識できるかどうか」と言う事です。パッと文字を見たときに直ぐに理解できるものを「視認性」が良いとなります。下の文字を見てください。どちらが見てすぐに理解できるでしょうか?
「黄色の背景に白抜きの文字」よりも「黒色の背景に白抜きの文字」の方が「視認性」が良いですよね?
「可読性」
「可読性」とは「読みやすいかどうか」と言う事です。下のAとBの文章はどちらが「読みやすい」ですか?
A
北日本から西日本にかけては、前半は高気圧に覆われて晴れる所が多いですが、後半は低気圧や前線の影響で雲が広がりやすく、雨の降る日がある見込みです。沖縄・奄美は、はじめは高気圧に覆われておおむね晴れますが、週の中頃からは湿った空気の影響で曇りの日が多いでしょう。最高気温・最低気温ともに、全国的に平年並か平年より高い日が多く、平年よりかなり高い所もある見込みです。B
北日本から西日本にかけては、前半は高気圧に覆われて晴れる所が多いですが、後半は低気圧や前線の影響で雲が広がりやすく、雨の降る日がある見込みです。沖縄・奄美は、はじめは高気圧に覆われておおむね晴れますが、週の中頃からは湿った空気の影響で曇りの日が多いでしょう。最高気温・最低気温ともに、全国的に平年並か平年より高い日が多く、平年よりかなり高い所もある見込みです。
Aは太めのゴシック体、Bは明朝体です。文字間隔・行間隔は同じですが、、パッと見たときにゴシック文字よりも明朝体の方が読みやすく感じるのではないでしょうか?太い文字は目立ちますが、長めの文章を書く際には、文字が詰まっているような感じを受けて読みづらくなります。これが「可読性」です。
「判読性」
下の文章を読んでみてください。
「一時出発見送り。」
読んですぐに意味が判りますか?
「一時(いっとき)、出発を見送る(ひかえる)」のか、「一時(時間)に、出発を見送る(出かける人を送る)」のか、直ぐに判断できませんよね?文章の意味を誤解されないためには「句読点」や「てにをは」を補完する必要があります。こうした事を「判読性」と言います。良く知られている例として、O(英語のオー)と0(数字のゼロ)、I(英語の大文字アイ)とl(英語の小文字エル)などが、間違えて理解してしまう文字です。
カタログなどの販促物を作るときには伝えたい情報を、「視認性」「可読性」「判読性」を意識しながら書体、文章量、句読点、文字切りレイアウト、背景とのバランスを検討する必要があります。つまり、この様なポイントをクリアして「見やすい」販促物を制作する。ことになります。いかがでしたか?参考にして頂ければ幸いです。