CJコラム

異なる文化、異なる感覚 ~直接的vs間接的コミュニケーション~

このシリーズの前半では、文化の違いがどのようにコミュニケーションの直接性についての感覚の違いとして表現されるのか、各マーケットに向けたコンテンツ制作ではローカライズの必要性への理解を提示しました。

第二回では、間接的コミュニケーションを行っている日本人が、直接的コミュニケーションを行うアメリカ人、ドイツ人のような外国人達と、どのように効果的にコミュニケーションをしていったらよいかについて、英語ネイティブのコピーライター視点でアドバイスしていきたいと思います。

柔軟性とお互いへの敬意は、どのコミュニケーションにおいても重要です。異文化コミュニケーションを実現するためには、直接的コミュニケーションには間接的コミュニケーションと同様に、責任性というものが伴います。直接的コミュニケーションを行う外国人とより効果的にコミュニケーションしていくことに関心のある日本企業様のために、以下のヒントを紹介します。

これらのヒントは、話し言葉や書き言葉に広く適用されます。しかし同時に、これはデジタルコンテンツや印刷物に及ぶものでもあり、ソーシャルメディアへのポストも含め、海外マーケットを対象とするコンテンツがローカライズされることを理解する必要性を、文化的背景として提供するものでもあります。

< ヒント>
◆直接的コミュニケーションをとる人たちが理解、把握できない微妙なメッセージを使うのではなく、子どもに対して行うような直接的なコミュニケーションを行ってみてください。もし物事を明確にできないならば、直接的コミュニケーションをとる人たちは、その誤った説明やその人の本心ではない意図に悩んでしまうでしょう。直接的コミュニケーションを好む人たちのマーケットに向けて販促物を制作する際、業務経験の豊かな、私たち英語ネイティブのコピーライターは、日本語から翻訳したコンテンツを上手にローカライズする手助けができるのです。

◆直接的コミュニケーションをとる人たちは、直接的コミュニケーションを順守していると考えてください。アインシュタインは次のような言葉を残しています、「あなたがそのことを簡単に説明できないのであれば、それは十分に理解していないからだ。」英語ネイティブのコピーライターが、日本語から翻訳された複雑なコピーの意味を簡略化した場合、そこでは意味の明確化の作業が行われています。まとめ上げたメッセージが日本人にとって簡素すぎるように受け取られるかもしれませんが、不明確だったり理解するのに多大な労力を要するメッセージよりは、直接的コミュニケーションをとる人たちに受け入れられ、評価の高いものとなるでしょう。

◆直接的コミュニケーションをとる人たちは、間接的コミュニケーションをとる人たちやそこでのコミュニケーション方法を理解しようと努めています。直接的コミュニケーションをとる人たちにとって単刀直入であることはごく自然な姿で、物事を直接的に言うことが簡単にできるのに、だれもが遠回しに探るようにしていることを理解することは骨の折れることなのです。直接的コミュニケーションをとる人たちは、礼儀正しさよりも明瞭にものを考える傾向があり、相手も一人の大人として同じことを感じていると考えているのです。

このコラム記事は、直接的vs.間接的コミュニケーションの2つのシリーズをもって結論とします。
海外マーケット向けのメディア制作に関係する日本人の皆様にとって、この情報は有効なものとなることを望んでいます。
「異なる文化、異なる感覚」の新しい論点については、来月ご期待ください。

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