昨年、日本を訪れる外国人観光客の数は過去最高を記録しました。
中でも客数のTOPはやはり中国*。一部鈍化の兆しはあるものの、訪日中国人インバウンドは今後も大きなビジネス市場になりそうです。
そこでネックになるのが、中国国内のネット規制。
香港や台湾など一部の地域を除き、中国大陸ではGoogle関連のサービスが使用できません。とくに、日本の観光地やホテルなどの位置情報を日本への旅行を予定している中国ユーザーに発信したいお店や企業にとって、GoogleMapが使えないのは悩ましき問題ですよね。そこで、Google Mapの代わりに百度地図(Baidu Map)のAPIキーを使って、日本国内の地図をサイトに埋め込むことができるかどうかを検証してみました。
結果からお伝えすると、、、残念ながらBaidu Mapで埋め込むことができるのは中国国内の地図だけでした。
【検証手順】
1.まずは「百度地図 Baidu Map」の検索窓に「東京 浅草寺」と入力。
問題なく、浅草寺現地の地図が表示されているようですね。
2.次に、「Baidu地图 API」にアクセスし、名称欄に同じく「東京 浅草寺」と入力して「提交」ボタンをクリック。
3．ん？……なにも起きません。右カラムの地図は初期画面のままです。
4.さらにその下の「行政区域划分（地域）」で条件を絞り込む仕組みになっているようなので、プルダウンメニューをクリックしてみると、、、
5．なんと！選択項目には中国国内省区のエリアしか表示されません。ということは、そもそも海外（日本含む）の地図はこのサービスの対象外なんですね。
検証の結果、今のところ百度地図で日本の地図を見ることはできても、HPに埋め込むことはできない、ということが分かりました。なんとなく技術的には可能な気がするのですが、、、アップデートしない理由としては、単に需要が少ないのと（GoogleMapのように有料サービス化したとしても）ビジネス的なメリットが薄いから、といったところが実状なのかもしれませんね。また、なにか変化がありましたら、引き続きこのコラムで報告していきたいと思います。
（参照先）
* JNTO 日本政府観光局 月別・年別統計データ（訪日外国人・出国日本人） https://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/visitor_trends/
