CJ Column

コラム

世界に響く英語Webサイト構築術|第5回 グローバルセキュリティ基準:安心を提供する技術と法の知識

世界に響く英語Webサイト構築術|第5回 グローバルセキュリティ基準:安心を提供する技術と法の知識

目次

  1. はじめに:セキュリティは信頼の第一条件
  2. 増加するサイバー脅威とグローバル公開のリスク
  3. 国際的なデータ保護規制(GDPR・CCPA・CPRAなど)
  4. 必須となる技術対策:SSL、WAF、脆弱性管理
  5. パスワード、認証、アクセス管理のベストプラクティス
  6. プライバシーポリシーとCookie対応の基本
  7. まとめ:ユーザーに安心を届けるグローバル基準

 

  1. はじめに:セキュリティは信頼の第一条件

海外のユーザーにとって、初めてアクセスするWebサイトが「安心できるかどうか」は、たった数秒の印象で判断されます。
見た目の美しさ、使いやすさ、情報の充実度─それら以前に、安全であることが前提条件なのです。

特に欧米では、プライバシー保護に対する意識が非常に高く、少しでも“怪しい”と感じたサイトからは即座に離脱されてしまいます。
信頼は、セキュリティと透明性からしか生まれません。

  1. 増加するサイバー脅威とグローバル公開のリスク

日本国内向けのサイトに比べ、英語Webサイトは世界中からアクセスされ、世界中から攻撃される可能性を持ちます。

代表的な脅威:

  • DDoS攻撃(サーバーに大量アクセスを送り付けてダウンさせる)
  • マルウェア感染(脆弱なフォームやプラグインを通じて)
  • フィッシング情報漏洩
  • 管理画面へのブルートフォースアタック

日本ではあまり見られないような手口も、英語サイトでは標的にされやすくなるという現実があります。

だからこそ、国際水準のセキュリティ設計が必要なのです。

  1. 国際的なデータ保護規制(GDPR・CCPA・CPRAなど)

海外ユーザー、とくにEU圏やアメリカのカリフォルニア州の住民の個人情報を扱う場合、現地の法規制を遵守しなければなりません

主要な規制:

  • GDPR(EU一般データ保護規則)
    → EU加盟国からのアクセスに対して適用。非常に厳格で、違反時の制裁金は最大2,000万ユーロまたは全世界売上高の4%。
  • CCPA/CPRA(カリフォルニア州消費者プライバシー法/プライバシー権法)
    → 米国企業に限らず、カリフォルニア州からのアクセスがあるなら対応必須。
  • その他:オーストラリア、カナダ、韓国、ブラジルなどにも独自のデータ保護法があります。

対応の基本:

  • データの収集目的を明示
  • オプトイン(同意)方式での取得 *GDPR
  • ユーザーが自分のデータを確認・削除・修正できる仕組みの提供

🌐 「海外からアクセスがある=準拠が求められる」ことを忘れずに。

  1. 必須となる技術対策:SSL、WAF、脆弱性管理

法規制に加えて、技術的な防御策の整備も不可欠です。

SSL/TLS(HTTPS化)

  • 通信を暗号化し、第三者による盗聴や改ざんを防止
  • GoogleはHTTPS対応をランキング要因に明言
  • Let's Encryptなどを使えば無料でも導入可能

WAF(Web Application Firewall)

  • アプリケーションレベルの攻撃(SQLインジェクションやXSSなど)を検知・防御
  • クラウド型なら設定も簡単で効果的

脆弱性管理

  • CMSやプラグインは常に最新バージョンを保つ
  • 定期的なセキュリティスキャンや専門業者による診断を実施

💡 セキュリティ対策は「一度導入して終わり」ではなく、運用とアップデートの継続が重要です。

  1. パスワード、認証、アクセス管理のベストプラクティス

人が関わる限り、ヒューマンエラーによる情報漏えいも無視できません。

ベストプラクティス:

  • 強力なパスワードポリシー(英数記号含む12桁以上、定期変更)
  • 多要素認証(MFA)の導入:メール、SMS、認証アプリを組み合わせて
  • アクセス権限の最小化:「必要な人に、必要な範囲だけ」

管理画面のURLを変更したり、アクセス制限を設けたりといった基本的なガードも効果的です。

  1. プライバシーポリシーとCookie対応の基本

欧米では、サイトにアクセスした瞬間から「プライバシーに対する配慮」を期待されます

対応すべき項目:

  • プライバシーポリシーの公開(収集する情報、利用目的、第三者提供の有無などを明記)
  • Cookie同意バナーの設置(GDPRではユーザーの積極的同意が必須)
  • データ開示・削除申請フォームの提供(ユーザーの権利行使に対応)

テンプレートだけで済ませず、法律専門家の監修を受けることが理想です。

  1. まとめ:ユーザーに安心を届けるグローバル基準

セキュリティ対策や法令順守は、ユーザーには直接見えにくい部分です。
ですが、見えないところにこそ、最大の信頼が宿るというのもまた事実。

  • 英語Webサイトは「グローバルに攻撃されうる存在」である
  • 国際的なデータ保護規制に対応しないと、法的リスク+ブランド毀損のダブルパンチ
  • 技術と運用の両面で“国際標準”を目指す

ユーザーにとって、あなたのサイトが「安全である」ことが、信頼関係のスタート地点です。
その第一歩として、セキュリティ設計と法対応を“先手で”講じておきましょう。

次回は【第6回】
「すべての人に届くサイトへ:グローバルアクセシビリティの実践」をお届けします。
障がいのある方、高齢者、色覚異常の方も含めて、誰もが使いやすいサイトとは何か?国際基準に沿った設計の要点をわかりやすく解説していきます!

T.K  プロデューサー

この記事に関連してよく読まれているご質問

Webサイト制作(多言語) / 翻訳

翻訳は人力ですか?機械翻訳ですか?

サービスレベル・内容
Webサイト制作(多言語) / 翻訳 / Webサイト制作(日本語) / 多言語DTP・グラフィック

見積もりは無料ですか?

見積
Webサイト制作(多言語)

コンテンツの翻訳チェック(ネイティブチェック)は可能ですか?

サービスレベル・内容
Webサイト制作(多言語) / 翻訳 / Webサイト制作(日本語) / 多言語DTP・グラフィック

見積もりだけでも依頼できますか?

見積
Webサイト制作(多言語) / Webサイト制作(日本語)

Webサイト制作を進めるにあたって、公開前のセキュリティ監査には対応してもらえますか?

サービスレベル・内容
コラム一覧に戻る

お問合せ

以下のフォームにご入力の上、送信ボタンをクリックしてください。

企業名 企業名を入力してください
お名前 [必須] お名前を入力してください
メールアドレス [必須] メールアドレスを入力してください
電話番号 電話番号を入力してください
お問い合せ内容 [必須] お問い合わせ内容を入力してください

個人情報保護方針

個人情報の取り扱いについて

個人情報の取り扱いについて同意してください

ログインをすると、
会員限定記事を全文お読みいただけます。

パスワードを忘れた方へ

  • ログインIDを入力してください。
  • ログインIDを正しく入力してください。
  • パスワードを入力してください。
  • パスワードを正しく入力してください。
  • ログインID、パスワードが間違っています。


ログイン実行中

ログイン完了!ページを再読込します。