CJ Column

コラム

翻訳会社アレこれ~vol.11コーディネーションのチカラ③~


よかったですね。おおきな仕事がきましたよ!

数年前に営業アシスタントをしてくれていた女性が、お得意様との電話が終わるやいなや、キラキラしたうれしそうな笑顔でそう話しかけて来ました。なんでも英文に翻訳して欲しい原稿がA4サイズで200ページくらいあるのだそうで、来週くらいから頼みたいとか、それは確かに大きな仕事です。大変に喜ばしいことです。ところが、その「おおきな仕事」にはちゃんと「オチ」があって、、、

えっ!3日で欲しいって?


それはいくらなんでも非常識、通常なら無理なお話しなのですが、素人でサービス&営業精神旺盛な彼女は、この仕事を逃すまいと、「もう出来ますと言っちゃいました!」と言うと、さっきよりキラキラした無知ゆえの屈託のない、「したり笑顔」で更に言い放ちました。


さ、がんばりましょ!」。

ひとりの翻訳者なら2ヶ月からの仕事です。複数でこなしてもチェックも入れると最低でも1ヶ月以上、3日の納期では「到底無理」です。
私ならまずお引き受けしないと言うと、「どうしてですか?」「じゃあ、20人くらいで翻訳すればいいじゃないですか」いやでも、う~ん、確かに原稿がくるのは少し先だし、用途とネイティブ校正までは出来ない旨を了解いただいて、あとはリソースさえ確保できれば、なんとか、できる・か・な?

私が指示するまでもなく、アシスタントの彼女はすぐに20人からの翻訳者をリストアップして、彼女を含む4名のコーディネーターで、各翻訳者が引き受け可能な原稿量を照会してウラを取り、割り当てを決めて受け入れ体制を整えると、それから数日後の原稿入稿から、この人海戦術を駆使して、本当に3日程度で英文翻訳を納品してしまったのです。

今なら、翻訳支援ツールを使うとか、基礎翻訳に機会翻訳を使うとか、IT的発想で別の方法を探るでしょう。永年の経験値から通常なら出来ないと判断することも、経験がないゆえにフラットかつシンプルな着想で、実現可能を疑わずに迷わず行動し、結果を引き寄せる。
この時のアシスタントの女性の見事な仕事ぶりに、私はおおきな仕事以上の「おおきなコーディネーションのチカラ」を見たのでした。
そしてこの「チカラ」は今でもシトラスジャパンの業務で何度も活かされているのです。

K.H   プロデューサー

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