スマホの動画撮影の性能があがり、誰でも気軽に動画を撮影してYoutubeなどで配信できる世の中になりました。
撮るのも見るのも、動画はとても身近なものになっています。ただ、ビジネス目的で動画を配信するとなると、素人の撮った動画というわけにはいきません。やはりプロの撮った動画が必要になるのですが、動画制作の費用って会社によってびっくりするほど違いますよね。
この価格の差は何なのか?
動画が出来上がってから「こんなはずじゃなかった・・・」なんで思わずに済むように、先に知っておきましょう。
1)カメラの台数
インタビュー動画などでも、カットが切り替わるとダラダラしたイメージがなくなり、テンポよく進んで、見飽きることを防ぐ効果があります。ただ、そのためにはカメラを複数台置いて撮影し、それを編集する必要があります。カメラの台数は通常カメラマンの人数で、さらに編集作業も入りますので、その分費用がかさむ事になります。カメラ固定で、ズーム程度で画面に変化をつけることができればカメラは1台で済み、費用を抑えることが可能ですが、画面は単調なものになってしまうことは避けられません。
2)画面の明るさや奥行きの表現
カメラの機材や照明の揃え方で、画面の明るさや奥行き感はまったく変わってきます。機材自体が高額でその分撮影費用に乗ってきたり、照明のセッティングなどでもスタッフの人数が増えてしまいます。シンプルな機材や照明で費用を抑えて撮影すると、通常は明るさも暗く、奥行きもないフラットな見え方になってしまいます。
3)画面構成のセンス
スティルの写真などでは顕著に出ますが、シーンの切り取り方一つで画面の印象はまったく変わってきます。ディレクターやカメラマンのセンスというのもありますが、ロケハンや撮影時間などをじっくりかけて良い構図を探して撮影する場合と、限られた時間のなかで手際よく早く撮影するのでは、画面の構図から受ける印象がまったく変わってきます。また美しい構図で撮影ができるディレクターは高い技術があり時給は高く、低額な動画撮影を専門にしているディレクターは、まだ駆け出しの低い時給で働いているディレクターというケースもあります。
4)テロップなどのデザイン
これは最も分かりやすい例ではありますが、高額な動画の場合はエフェクトも含め、タイトルやテロップなどのデザインにもこだわります。逆に低額な動画制作の場合は、パワーポイントの資料のような、デザイン性をあまり感じられないエフェクトやデザインで仕上がってくる場合が多く見受けられます。
5)まとめ
低額の動画と高額な動画の差をイメージするには、CMの例が分かり易いかもしれません。シナリオやタレントの差はさておいて、ローカル放送で見かけるCMの仕上がりの品質感と、全国放送で話題になるような美しいCMの品質感、例えば同じ風景を映したものでも印象はまったく違います。そこには、上記で触れたような様々な要因が関係して、最終的に仕上がりに大きく影響しています。また逆に言うと、ビジネス目的での用途を考えると画面の美しさや構図カット割りなどは全く必要なく、とにかくサービス内容がしっかり伝われば良いという場合もあるかと思います。動画が仕上がってきたときにガッカリしないためにも、最初に動画の用途や目的をハッキリさせ、仕上がりの品質レベルをしっかり検討し、用途と費用に応じたプロダクション選定を行いましょう。