CJ Column

コラム

イギリスのEU離脱が決まった日

ついに、イギリスがEUから離脱しました。
運命を変えた2016年の国民投票から3年半、紆余曲折しながらも、やっと前に踏み出しました。

私は国民投票の時にイギリスにいたのですが、朝起きてスマホを見るとポンドが暴落していて、何事だ、と思ってあわててニュースをチェックしたら、まさかの離脱決定という結果に驚いたのを覚えています。

その日から一斉に、現実を受け止められないイギリス社会に、不安と怒りが噴出しました。
もうイギリスはおしまいだわ・・と嘆く人、グローバル経済で成り立つロンドンは、もう都市国家として独立するべきだ!と勇ましい声を上げる人、離脱に投票したことを後悔する人、メディアは様々な思いを連日、興奮気味に伝えました。
社会の混乱が続くことを避けるために、一刻も早く政治による安定が急がれたのですが、国民投票をすると言い出したキャメロン首相は、結果が出た日にさっさと辞任を表明したため、まずは速やかな首相の選出へと動き出しました。

大方の見方では、保守党離脱派のリーダーだったボリス・ジョンソン氏の就任が有力視されていましたが、最側近の保守党実力者がまさかの立候補を表明し、足元をすくわれた形でジョンソン氏は、なんと首相選から退く羽目になったのです。
離脱決定に続き政局までが番狂わせとなり、新聞の見出しには「〇〇お前もか!(ブルータス、お前もか。になぞらえて)」という文字が踊り、公共放送BBCのサイトでは、首相選の動向に関する速報(Breaking news)がひっきりなしに飛び込んできて、政局は揺れに揺れました。

誰がどう事態を収拾するのか、私もハラハラしながらニュースを追っていました。


それでも、さすがは議会制民主主義の伝統が長い国です。国の将来を大きく変える歴史的な転換点でも、暴動などで不安定な状況に陥ることはなく、2週間ほどで次期首相は決まりました。

現実的で冷静なかじ取りを期待させるメイ首相に落ち着き、これで腰を据えて離脱交渉が進められるだろうと人々の心がだんだん静まっていく様子を見て、エリザベス女王やサッチャー首相しかり、イギリスは国難の際にはしっかりした女性リーダーに国を託すのかと、お国柄を見たようで興味深かったです。

これからどの国も歩んだことのない道を切り拓いていくことは困難を極めることは間違いないですが、それでも彼らは正面から向き合い、現実と折り合いながら堂々と新しい国を作っていくのだろうと思います。
このとき首相の道を絶たれたかと思われたジョンソン氏は、いまや首相の座を見事にものにし、昨年末の総選挙では大勝利して勢いづいています。何が起こるかわからないイギリス、これからも注目していきたいですね。

K.I  コーディネーター

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