中国語翻訳の原則「信達雅」とAi翻訳
人間知能時代では「生き残る」というより、人間はAIと共存するのが正しい道だと思います。
しかし、異文化間コミュニケーションにおいて、言語や文化の違いは主要な障壁なので、Ai翻訳が人力翻訳に取って代わる可能性はまだ低いでしょう。
「信達雅」とは近代から広く知られている中国の翻訳コンセプトです。
信は「忠実」、すらすら読めることよりもむしろ偽りのない原文に忠実することで、つまり直訳のことです。
達は訳文の読みやすさ、
雅は訳文の美しさ、そして言葉表現が優雅であることを意味します。
異文化コミュニケーションの一部としての翻訳は、意を尽くす表現が美しくなりたかったら、まずは両国文化を深く理解していなければいけません。尚、上記の3つ基準を同時に満たすと、翻訳者と原文作者の「魂の一致」のような完璧さと言えますが、一般的に契約や法律文章、小説・詩の翻訳作業ではない場合、「信」原則を引き継ぐだけで誤訳なし、忠実度のあるネイディブ読者として理解できる訳文を作ることができます。
現在のAi翻訳は、日常会話の翻訳に十分ですが、まだまだ「忠実」レベルには追いつけていません。
例えば、下記日本語原文を翻訳してみると…
日本語(原文) : 花子は犬に死なれた。
✖Ai翻訳(google翻訳を例として)
⇒花子死于一条狗(花子はある一匹の犬に殺された」のような誤訳なってしまいました)…許せないミスですね)
✔「信」原則で翻訳
⇒花子的狗死了(花子の犬は死んだ)
✔「達」原則で訳文を修正する
⇒花子的狗终究还是死了(気が進まない心残りである気持ちを「终究」にて伝えます)
✔「雅」原則で訳文を充実させる
⇒花子的爱犬最终还是离开了她。(努力をしたのに効き目がない愛犬は花子を離れた…花子はとても残念がって悲しくてやりきれないことを述べています(病気や事故など良くないことがあったのか犬が死んでしまうという意も示しています))
※下線は中国語訳文。
短い文書であっても、Ai翻訳は正しくて対応できないこともあり、悪い影響を与える恐れもありそうです。「ネイディブ力が高い」私たちに「コミュニケーションEQの高い」訳文について、お気軽にお問合せください。