CJコラム

機械翻訳とAIで英文コピーライティングは可能か

機械翻訳の進化、ニューラル機械翻訳の登場

文章を書くという作業は人間の脳を介した考える作業と考えられてきました。昨今はAI技術の導入で、新聞のベタ記事を、AIを使って書く試みも行われているようです。人工知能の書いた文章は人間の書いた文章に代わることになるのでしょうか。



Webサイトの記事やコンテンツにしても英文ライティングと言えば、通常は日本語から英語に翻訳し、翻訳された英語をリライトしていく作業を思い浮かべるのではないでしょうか。ここには、翻訳という工程が入り、翻訳者の言語能力を仲介して英語を発信します。
今までの機械翻訳、正確にはルールベースの機械翻訳RBMT(Rule Base Machine Translation) や統計ベースの機械翻訳SMT (Statistic Machine Translation)では、人による翻訳の方が正確でした。文意やコンテキストを汲んだ理解で用語や文章を訳し分けていくことができるからです。

しかし、現在のニューラルネットワークを利用した機械翻訳NMT (Neural Machine Translation)の登場で、飛躍的に自然な文章での翻訳ができるようになりました。テキスト全体のコンテキストをMTが学び結果を蓄積していくことで、いままで「機械的」と言ってきた用語直訳ではない翻訳が瞬時に手に入るのです。


このことで、人の書く文章は必要なくなるのでしょうか??


たしかに、今現在は翻訳者という言語の専門家だけの持つ言語能力がその聖域の壁を取り払われ、誰もが他の国の言語でショッピングをしたり会話を楽しんだりする基礎的多言語コミュニケーションの自由が得られる日はそう遠くはないと思われています。


しかし、文章とはそれだけでしょうか??


翻訳や文章スタイルについてはMTを大きく活用されていくと言われていますが、企業の商品をPRしていく訴求力についてはどうでしょう。これはコピーライターの経験や提案が言葉となっていく場所です。考えられた英文が作られるには、より一層、プロの英文ライターの力が必要となってくるのです。MTによって淘汰されていくのは、コピーもどきの英語風のホンヤクかもしれません。

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