CJ Column

コラム

翻訳会社アレこれ~Vol.4 なんでもっと早く言わないの?~

ほんの2週間くらい前のことです。
英文の作成を良く頼まれる代理店のお客様から、急ぎの依頼が飛び込んできました。このお客様の所属チームは大手の通信キャリア様を主に担当されていて、大急ぎなんてデフォルトはいつものことで、冒頭のメールの書き出しは、

「下記の6つのコピーを翻訳した場合のお見積りをお願いできませんでしょうか?」

メール文には①~⑥のタイトルコピーがあり「はいはい、お見積もりね」と思ったのですが、
「こちら本日13時校了のツールに必要で、急なご連絡で誠に恐れ入りますが、ご対応可能かも含めご検討を。。。(原文ママ)」

えっ校了?今は朝の10時過ぎだから、あと3時間後?でも校了って、じゃあ英文は。。!?
   ウソ━━Σ(-`Д´-;)━━ン!!  なんでもっと早く言わないの?(心の声)



でも、広告代理店のお客様が多い弊社では、こんなこと実はしょっちゅうあって、社内に頼れるネイティブ社員がいるので、この手のオーダーは90%以上の確率でなんとかしています。断言しても良いですが、他社ではまず出来ないでしょう。
それこそ90%以上の確率で。。。

すぐに電話で予算と対応可能と伝え、承諾を得ると、用途とビジュアルサンプルを取り寄せ、10時半過ぎに作業スタート!
①バイリンガルコーディネーターが下訳して→②ライターがビジュアルのスペースにあわせてコンパクトにライティング→①がチェックして→②が微調整して、
12時半にのーひーん!よっしゃー!どうだー!

すべては良かれと思い、今日も最善を尽くし、気持ちよく人助けしたつもりだったのです。
それからほどなくして納品先のお客様からの電話が鳴りました。
お礼かな?と思ったら質問でした。

「タイトル通りとなっていないようですが、英語的にはどこまでニュアンスが反映されているのでしょうか?」

普通に英訳するとどうしても長くなるので、ライターはビジュアル内容やスペースにも配慮して単語数も揃えるなど、イメージに合ったキーワードをフィーチャーしたコピーを用意していたのですが、その後も追加の質問は続き、2度調整したコピーを再納品したのですが、とうとう直訳した英文もお送りし、時間は13時を30分ほど過ぎてしまいました。

あとになって、良く良く考えたのですが、お客様の担当されているクライアント様は、海外よりは国内の販促ツールが多く、どんな事情かはともかく、数時間後に了承を得て「校了」にするのだとしたら、もはや言葉のキャッチボールでさえ、その猶予はなく、もっと日本人のお客様に理解されやすい英語を提供すべきだったのではないか?英文コピーとは「かくあるべき」とのおごりはなかったか?もっと状況に応じた柔軟な配慮が必要だったのではないか?時間に追われるがゆえに、そのことを忘れていたのではないか?

気持良さから一転、なんだかとても申し訳ない気持ちになって、最終納品後にそのお客様から御礼のメールをいただいた返信で、そのことをお詫びしたのでした。

そして、2日後ほどたって、
同じお客様から先日と同じような英文作成のご依頼がありました。
今回はタイトルコピーが3倍に増えて20本もあるそうです。

「毎度急なお願いで誠に恐れ入りますが、本日15時に日本語原稿をお渡しし、本日18時までに上げて頂けますでしょうか。。(原文ママ)」
   ウソ━━Σ(-`Д´-;)━━ン!!  だからなんでもっと早く言わないの?(心の声)

K.H   プロデューサー

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