2015年に国連が貧困、飢餓、戦争などの世界的な問題を解決するために定めた持続可能な17の成長目標(Sustainable Development Goals)。その頭文字を取った通称SDGsはメディアでもよく取り上げられており、様々な企業が取り組みに参加し、日本社会でも浸透しつつあります。
それに伴い、自社のウェブサイトにSDGsや地球環境への取り組みのページを持つ企業が増えてきました。
その際の英訳のヒントを今回はご紹介したいと思います。
SDGsはもともと英語なのだから、そのままでいいでしょう、とおっしゃる方が多いと思います。
確かにその通りです。
国連のウェブサイトでもSDGsと示されています。
https://shop.undp.org/pages/what-are-the-sdgs-the-sustainable-development-goals
ここで取り上げたいのは、SDGsの後ろに他の単語を組合わせて使われる場合です。実際はこちらのほうが頻度が高いのではないかと思います。
日本語では以下のような例が挙げられます。
SDGs教育、SDGs週間、SDGs達成…。
英語の例を見てみましょう。
SDG action
SDG achievement
SDG target
SDG initiatives
SDGsのsが外れていることにお気づきですか?
これは、ある名詞が後ろの名詞を修飾する場合は、その名詞は単数形になるというルールに沿っています。名詞の形容詞的用法といわれるものです。
実は一般的によく使われていて、例えばウェブサイトで見かけるものとして以下のような例が挙げられます。
Career opportunities (求人情報)
Investor relations (IR情報)
求人や投資家は複数存在するため、Careers、Investorsと複数にしたいところですが、後ろの名詞を修飾しているような働きになっているため単数形になっています。
SDGsは「エスディージーズ」という呼び名に慣れて今さら「エスディージー」ではなんか物足りないと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
でも英語では、他の単語と組み合わせる際は日本語につられないように注意してください。
豆知識として、皆さんのお役に立てればうれしいです。