年末年始における訪日外国人、なぜ増加する?
2019年が幕開けして、早いものでもう3ヶ月に入りました。
3か月前を思い返して頂きたいのですが、平成最後のお正月を皆さんはいかがお過ごしでしたか?
今年は年末年始の休暇期間が長い方も多くゆっくりされた人も多かったのではないでしょうか?
実は、この年末年始は桜の季節(春)・欧米の夏休み期間(夏)・中国の大型連休(秋)とならび年間の訪日外国人が増加する時期でもあります。訪日外国人の年末年始休暇事情は、元旦はどの国でも基本的に休みですが、2日が仕事始めという国が多いようです。
欧米などは、年末年始よりクリスマス休暇が重視され、12月20日から長期休暇に入り、1月2日から働く人が多いためです。また、中国や韓国では西暦の正月より旧正月が重視され、1月末〜2月中旬の春節やソルラルの時期に長期休暇を取る人が多いようです。
ではなぜ、日本の年末年始に訪日外国人が増加するのでしょうか?背景には、訪日外国人観光客のリピーターが増え、いわゆる「爆買ツアー」などの「モノ消費」ではなく、「日本ならではの文化に触れる」という価値を求める「コト消費」にシフトしていることが大きい様です。
夏などは、サイクリングや農業体験、温泉巡り、着物体験などの「コト消費」を楽しむようになっています。年末年始は、「日本の年越し」「お正月」といった、「日本独特に文化に触れる」機会として、大きな関心があるようです。年越しタイミングでは、ニューヨークのタイムズスクエアなど、世界各国で派手で豪華なイベントが行われていますが、日本ではの「除夜の鐘」のような厳かな年越しとなり、世界的に見ても珍しいそうです。
また「初詣」や「おせち料理」など日本ならではの文化であり、それを体験したいというニーズは高いようです。さらには、百貨店やショッピングモールの初売りも関心を集めており「福袋」を買い求める訪日外国人が増えています。
こうした、日本独特の文化、風習を体験するだけではなく、北海道のニセコなど、スキー場には世界中から訪日外国人が訪れています。中でも目立つのがインドネシアやタイといった東南アジアからの訪日外国人が増加しています。
この様に、多種多様な「体験」「コト消費」を求め年末年始を日本で過ごしたいというニーズ今後もますます増えそうです。
またこうした年末年始の傾向は国内の日本人のレジャー動向とも連動する部分が多分にあり、国内需要と訪日外国人需要との連動による新たなビジネスチャンスの拡大にヒントにもなりそうです。