CJコラム

翻訳会社アレこれ~Vol.19  Webサイトの翻訳には気をつけよう①~

Webサイトの見積依頼や実際の作業では何度か痛い思い出があります。
いつだったか外からの見積依頼の電話があり、口頭でURLだけ伝えてられて「いくらで出来ます?」と半ば即答でもして欲しいような問い合わせをいただいたことがありました。

実際にそのURLのページを開いて見ると100ページ近くものコンテンツがあって、動画やらライトボックスやらJavaScriptで制御されているページがあったりと、すぐには発見できない隠れたページも多く存在していたため、翻訳対象となるページを把握するだけでも一苦労なのに、それら1ページずつからテキストを抽出して原稿量を調べてゆくわけですから、結構な時間を要することになり、正直参りました。。

本来でしたら、ざっくりアバウトに全部で00万円と答えても良かったのかもしれませんが、幸いにも当社にはWeb制作のチームがあるので、ディレクターに頼んで依頼されたURLからページ構造を調べてもらって、サイトマップを作成してもらい、それをもとにある程度のアドレスの配下までを対象ページと想定しながら、なんとかそれなりの見積もりを作成することが出来ましたが、今にして思えば過去にも類を見ない乱暴な依頼だったと思います。

つい最近もサイトの日本語から英語のサイトを作成したので校正して欲しい旨の依頼をいただきました。
当初ミラーサイト(日本語と英語が同じページ構造になっているサイト)で21ページくらいと聞いていたので簡単に考えていたのですが、実際には動画やFAQが何十ページもあって、英語の品質にも問題が多く、校正だけではなく、さらにクライアント様からのフィードバックや質問なども追加され、当初想定していた10倍くらいの作業となってしまいました。

このようにWebサイトの翻訳や校正作業には紙媒体とは違って、作業範囲があとから増えたりすることが多々あります。
作業が増えれば予算も納期も当初の想定どおりとは行かず、サイトの工期にも影響が出てしまうなど、Webサイトを制作する側からしても、ガントチャート表(作業計画を視覚的に表現するための棒グラフの一種でもあり、縦軸で作業の工程を横棒によって作業の進捗状況を表す)でしっかりした計画表で管理しているのに、翻訳のところで思わぬ狂いが生じてしまうのです。

では、それを防ぐにはどうすれば良いのでしょう。
次回くわしくご説明いたします。お楽しみに。

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