2018年の訪日外国人数が8月15日時点で史上最速の2,000万人を突破したことが明らかになりました。
このままですと3,000万人を超える、過去最高を更新するペースで増えています。
増加する訪日外国人滞在の受け皿として6月15日に民泊新法が施行され、いよいよ「民泊解禁」となりました。
新法施行から3か月。今、民泊の市場はどんな様子なのでしょうか?
民泊新法って?
「民泊新法って耳にしたけど、実際にはどんな法律?」と言う方がほとんどだと思います。
この法律は「「住宅宿泊事業法」といい、これまで宿泊施設を作ることができなかった一般住宅街(個人宅やマンション)でも年間最大で180日間ならば民泊の営業が可能になる。と言う法律です。オリンピックに向けて訪日外国人向けの宿泊施設の不足が指摘されています。こうした状況を回避するために、既存の使用されていない一般住宅の一室やマンションなどを宿泊施設として有効活用するために、従来の「旅館業法」に定められた事業者以外の一般の人でも宿泊料を受けて住宅に人を宿泊させることを可能としたものです。
新法施行後の状況は?
この新法の施行後の状況はどんなでしょうか?
新法施行の6月15日時点では民泊届出件数が3,728件、となっていましたが、観光庁が発表したデータによると、9月14日時点では8,926件に達したとのことです。
地域別にみると東京都が最多で次いで北海道、3位が大阪府となっています。順調に申請者が増えているようですね。
民泊を利用しているのは誰?
ではこの民泊ですが、実際にどんな方が利用しているのでしょうか?
平成29度の観光庁「訪日外国人消費動向調査」によると観光・レジャー目的の訪日外国人旅行者の約7人に1人は日本滞在中、少なくとも1泊は民泊を利用しているという結果が出ました。民泊利用者を国・地域別に見ると、
(1)シンガポール
(2)フランス
(3)インドネシア
(4)オーストラリア
(5)カナダ
(6)スペイン
(7)フィリピン
(8)アメリカ
となっています。
年齢別ですと、利用者は20代以下が61.3%、30代以上が38.8%となっています。どうやら若い世代を中心に地域を問わず民泊を利用しているようですね。
民泊を始めるのならば多言語コミュニケーションが必要?
もしこれから、個人の方で自宅の一室を民泊施設として活用しようと考えている方がいたならば、様々な準備がありそうです。
宿泊予約の方法やシステム利用などの基本的な準備はもちろん、
上記の調査結果を読み取ると利用者とのコミュニケーションは英語だけではなく、フランス語や東南アジア言語が必要となるかもしれません。
又会話だけではなく、利用者のための様々なツールにも多言語表記の資材も必要になるでしょう。
課題はいくつかありそうですがそれでも、事業としての成功だけではなく異文化交流を楽しめるのも
魅力のひとつですね。