“誰に向けて発信するか”を再確認:コンテンツの方向性をブレさせないターゲット設計

ホームページやブログの更新を続けていると、ふと「最近、何のために書いているんだろう?」と感じる瞬間はありませんか。
最初は「見込み客に会社を知ってもらうため」「採用希望者に雰囲気を伝えるため」など、目的が明確だったはずなのに、更新を重ねるうちに方向性があいまいになってしまう──これは多くの企業が陥る“情報発信のブレ”です。
特に中小企業では、担当者が営業や事務と兼務しており、日々の業務の合間に更新を行うケースがほとんど。そのため、どうしても“発信相手”がぼやけたまま記事を書いてしまう傾向があります。
しかし、誰に向けて書くのかを明確にすることは、内容の質を高めるだけでなく、成果(お問い合わせや求人応募など)にも直結する大切なポイントです。
■ なぜ「ターゲット設計」がブレるのか?
ターゲット設計が曖昧になる主な原因は、次の3つです。
- 社内で目的が共有されていない
経営層は「新規顧客を増やしたい」と思っていても、現場の担当者は「既存顧客へのお知らせ」を重視している──。目的がズレたまま更新を続けていると、誰に向けた情報か分からない記事が増えてしまいます。 - 「全員に伝えたい」が裏目に出る
「せっかく書くなら、幅広い人に読んでほしい」という気持ちは自然です。
しかし、結果として“誰にも刺さらない”内容になりがち。ターゲットを絞ることは、逆に伝わる力を強めることにつながります。
- 担当者が変わると視点も変わる
社内で担当が交代するたびに、書き方やテーマの方向性が変わり、トーンがバラバラになってしまうことも少なくありません。継続的な運用には“共通の判断軸”が欠かせません。
◎ターゲット設計のステップ
ターゲット設計は、次のような手順で進めるとわかりやすくなります。
- ターゲットの属性を整理する
- 年齢、性別、職業、役職などの基本情報
- 地域や業界、企業規模などの条件
- 課題・ニーズを明確にする
- ターゲットが抱える悩みや不安は何か
- どんな情報やサービスがあれば助かるか
- 行動パターンを把握する
- どのデバイスでサイトを閲覧するか
- 情報収集のタイミングや経路
- 購入・問い合わせに至るまでの行動ステップ
- ターゲット像を具体化する
- ペルソナを作るのが有効
- 名前や写真を設定し、架空の一人をイメージすることで、情報の優先順位や伝え方が明確になる
◎更新する内容に活かすポイント
ターゲットを設定したら、更新する内容に反映させましょう。
- 伝える情報を取捨選択できる
「誰に届けるか」が明確なら、不要な情報や専門的すぎる内容を削ぎ落とせます。 - 文章や表現をターゲットに合わせられる
専門用語を使うべきか、噛み砕いて説明するかなど、読みやすさが変わります。 - 更新の方向性がぶれにくくなる
新しい記事を作るときも、「このターゲットにとって価値があるか」という基準で判断できます。 - 成果の評価が明確になる
問い合わせや資料請求、ページ滞在時間などのKPIもターゲット基準で設定でき、改善がしやすくなります。
◎よくある落とし穴と回避策
- 「広く浅く」になってしまう
- 全ての人に向けて発信しようとすると、情報がぼやけ、誰の心にも響かなくなります。
- 回避策:まずはコアターゲットを一人に絞る。広げるのは後からでOK。
- ターゲットを決めても更新に活かせない
- ペルソナを作っても、それを具体的な記事に反映できていない場合があります。
- 回避策:記事ごとに「このペルソナにどんな価値を届けるか」をメモしてから執筆する。
- 設定したターゲットが現実とずれてしまう
- 過去の経験や思い込みでターゲット像を作ると、実際のユーザーと差が生じます。
- 回避策:アクセス解析や問い合わせ内容、既存顧客の声などのデータを参考に、定期的に見直す。
■ターゲット設計を“仕組み化”する
ブレを防ぐには、一度決めたターゲットや目的を「明文化」して共有できる仕組みをつくることが大切です。
具体的には、次のようなルールを整えておくと効果的です。
- コンテンツごとに「対象読者」と「目的」を冒頭に記入する
例:「この記事のターゲット:自社サービスを検討中の中小企業経営者」
「目的:信頼感を高め、問い合わせへつなげる」 - 社内ガイドラインを作成する
トーンや語彙、NG表現、使用画像などをまとめた“発信ルール”を簡単に共有できる形で文書化しておきましょう。 - 定期的にレビューする
3~6か月に一度、アクセスデータや社内評価をもとに「今のターゲット設計は合っているか」を見直します。市場や事業内容が変われば、ターゲットも変化します。
■ まとめ:「“誰に”を決めると、“何を書くか”が見えてくる」
コンテンツ発信を継続していくうえで、最も大切なのは“ネタの多さ”ではなく、“方向性の明確さ”です。
ターゲットを一度定めると、「どんな言葉で」「どの視点から」「どんな順番で伝えるか」が自然と整理され、記事づくりが格段にスムーズになります。
ホームページは、情報を発信するだけでなく、“誰かに何かを届ける”場です。
その“誰か”の姿を具体的に思い浮かべながら発信を続けていくことで、更新が単なる作業から“自社の価値を伝える手段”へと変わっていきます。
対応する必要があるのは分かってはいるけど、、、時間が無い、、
そんな方は、当社のホームページ制作サービス「しごでき」をお勧めします
“成果が出るまで”一緒に並走するパートナーとして、あなたのビジネスを支えますので、
まずはお気軽にご相談ください。




