CJ Column

コラム

よく誤解される「クラウドは安価ですぐはじめられる」という話

「これからはクラウド!」と2017年頃から一気に広がってきたクラウドサーバやクラウドサービスですが、その一般的な代名詞として『安価!』『すぐはじめられる!』というものがあります。

クラウドが安価で早いと言われているのは何故かというと、簡単に言えば、『すでにあるものを共用させてもらえるから』です。裏を返せば、自社にこだわり独自の要件があれば、クラウドの恩恵は得られないかもしれないといえます。結局、自社用にカスタマイズして用意してもらわないといけなくなるからですね。もちろん、クラウドは単なるプラットフォームを指す言葉なので、プライベートクラウドサービスという1つの企業が専有するクラウドサービスもあります。

ただ、それは決して安くは無いですし、すぐに始められもしません。

つまり、『安価ですぐはじめたい!』ならば、クラウドを採用したい業務の内容、フロー、処理方法や状況判断の条件など、業務を構成している諸要素が解析されていて、何をクラウドサービスに預けたいのかという優先順位や必要条件、十分条件がどれだけ明確に定義されているかに掛かってきます。
そもそもクラウドサービスの特性における最大のメリットの一つは、処理するためのプラットフォームを手元に置いて、それを管理する間接業務(ソフトウエアやハードウエアのアップデート、アップグレード、データの最適化やバックアップなど)を軽減するということが根っこにありますので、業務(または対象物の)分析ができていないと、検討する意味が薄いのです。

 

また、業務分析がしっかりできていると、逆にクラウドは選択肢にならないというケースも多々あります。


当社が手がけているWeb制作の分野で扱う、クラウドサーバ(AWSなど)がまさに当てはまります。
端的に言えば、旧来のレンタルサーバと同スペックでクラウドサーバを比較すると、当然ながら常に価格は旧来のレンタルサーバの方が優位になるわけで、よっぽどのことを求めなければ、クラウドサーバを選ぶ理由はそれほどないのが実状です。
一方、旧来のレンタルサーバに収まらないようなサイトであれば、クラウドサーバが優位かというと、必ずしもそうではありません。大企業において、クラウドサーバ自体の使用を禁止しているところも散見されます。どういう基準で禁止しているかは存じませんが、こうした場合、背景としてパブリッククラウドにおけるセキュリティの限界が理由として挙がるわけで、自由度が高くて独自にサーバを組めるからという感覚では至ることのできない領域があるのは確かです。

クラウドのメリットをできるだけ多く享受するには、最適なクラウドサービスを選定するために、預ける業務内容をしっかり分析し、その上で、最後はベターなクラウドサービスに合わせて自社が妥協するという心構えが必要です。

N.W  プロデューサー

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