クオーテーションマークの使い方にご注意
英語のコピーを作るにあたり、お客様から日本語のコピーをいただくことは多いのですが、キーワードにカッコ(「」)をつけて出されることがよくあります。
例:創業以来、「本物」の味をお届けしています。
自社のサービスや商品に込めた思いが特別であることを何とか表現しようという意図が感じられます。
おそらく大半の方は、「特別なこだわりを持った商品を作る誠実な会社なのだな」、と肯定的に受け取るのではないでしょうか。
英語のコピーにもこのようなニュアンスを感じてもらいたいので、カッコに相当するものを使おうとお考えのお客様がとても多いです。
しかし、カッコをそのまま英語に当てはめようとすると、ちょっと事情が違ってきます。
日本語のカッコにあたるのは英語ではクオーテーションマーク(“ ” や ‘ ’などの区切り)ですが、英語でのクオーテーションマークには、必ずしも同じ効果があるわけではないのが実情です。
会話の引用や、タイトルであることを表すための使う場合を除いて、強調したいがためにわざわざクオーテーションマークで区切る際は、皮肉をこめて用いられる場合が多いです(※皮肉の引用符)。
日本人にはなじみが薄いのですが、皮肉の文化のある欧米社会では残念ながら広く認識されています。
上の例文が皮肉的に解釈されると、本物と言っているがそうではないのだろう、と受け取られてしまう恐れがあります。
※参考:皮肉の引用符(Wikipedia)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9A%AE%E8%82%89%E3%81%AE%E5%BC%95%E7%94%A8%E7%AC%A6
これは会話でジェスチャーとしても使われます。
両手でピースサインをして、人差し指と中指をクイクイっと折り曲げるようなしぐさを見たことがありませんか。このしぐさはクオーテーションマーク(“ ” や ‘ ’など)を指で作っているのです。そして、話していることに皮肉を込めているのです。
このような理由で、弊社では、なるべくクオーテーションマークはなしでコピーを作ることをおすすめしております。言い回しを工夫したり、改行したり、ピリオドを効果的に使うなど、強調の効果を得る方法は他にも可能ですので、ご提案させていただきます。
言語文化の違いは思わぬところに見つかります。シトラスジャパンでは、文字には表れない文化的な違いを熟知した経験豊富なネイティブライターが、最適なご提案をいたします。自前の英語コピーのネイティブチェックやブラッシュアップのご要望も承っております。
どこに出しても恥ずかしくない英文コピーをお求めの方、ぜひ一度ご相談ください。