CJコラム

海外旅行で大切なのは英語、それと○○?

少し前になりますが、大型連休に海外へ旅行された方もいたのではないでしょうか。日本語が通じない海外では、ちょっとしたことを聞きたい、言いたいときにとっさに英語で話せないとストレスに感じ、やっぱり英語がしゃべれたらな~と、思いますよね。

 

最近私は、海外旅行には英語のほかに、もうひとつ大事なことがあるのではと思っていまして、それについてお話したいと思います。

海外旅行の最初の難関が入国審査。
フライト疲れ、遅々として進まない行列で募るイライラに拍車をかけるように、だいたいは審査官がにらみつけてくるのが普通です。そこでぐっとこらえ、何事もなく通せと心の中で祈りつつ、無事スタンプが押されると解放感と疲労感がドッと押し寄せてくる。

それですむならいいのですが、近年、何の落ち度もないのに入国審査で何時間も足止めされたり、最悪の場合は日本へ返されたりするといった事例を聞くようになったと思いませんか?

日本人は優良な市民として世界で通っているから楽勝、とはひと昔前の話。世界はガラリと変わりました。テロの頻発や巧妙化する国際犯罪の対応策として各国の入国管理はますます厳格化しています。

入国管理に関わることでは、私もあまり面白くない記憶があります。留学していたイギリスの大学では、ビザの検査がほぼ3カ月おきにありました。入学時には推薦状やらいろいろ書類を揃えて手続きをした上に、決して安くはない授業料を出しているのに、外国人というだけでこの扱いか…と思ったものです。

 

そう、外国に行ったとたん、もはや私たちはその国からまったく信用されていないと思ったほうがいい。
そういう心構えが大事だと最近とくに思うようになりました。

 

入国管理に関する権力はとても強く、いち外国人としての非力さを痛感する場面に出くわすことは、珍しいことではありません。それが理不尽な処遇であっても、国家の安全のためには個人の事情など蹴散らされてしまい、甘んじて受けるしかないというのが現実です。

せめて無事に切り抜けるために対処するしかありません。予想外の展開になったとき、落ち度がないのに、どうしよう、とうろたえたり、イライラを爆発させたりしてしまうと、事態の悪化を招きかねません。

私の思う策のひとつは、月並みですが、毅然とした態度。
ヘラヘラ笑わない、口角を挙げる程度の柔和な表情をうかべること。日本ではあまり出番のない表情だけに、すぐにはできないかもしれませんが…でも、じつは私たちの身近にお手本があるのです。
それはズバリ、能面。
外国の思わぬ公権力の圧力をサラリとかわすために、とっさに浮かべられるよう旅支度されることをおすすめします。

 

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