モノからコトへ。訪日外国人と「体験型」の観光
以前、訪日外国人が日本の年末年始を「日本の年越し」「お正月」といった、「日本独特の文化に触れる」機会としてとらえているとコラムにしましたが、こうした「体験型」の観光について今回はお話してみたいと思います。
昨今の訪日外国人観光客の傾向として、2014年頃(そんなに昔ではないですが。。)までのいわゆる「爆買ツアー」などの「モノ消費」から、「日本ならではの文化に触れる」という価値を求める「コト消費」にシフトしてきています。
2016年の観光庁『訪日外国人の消費動向』では「2度目以降の訪日時に行いたいこと」として、『日本の』「四季の体感(花見・紅葉・雪など)」、「歴史・伝統文化体験」、「日常生活体験」などが挙がっています。【参考文献】国土交通省 観光庁 『訪日外国人の消費動向 訪日外国人消費動向調査結果及び分析 平成 28 年 年次報告書』
それでは、実際には、どんな「コト消費」を行っているのでしょうか?
「トリップアドバイザー」が発表した「外国人に人気の日本の体験・ツアー ランキング 2018」を見てみましょう。
▽外国人に人気の日本の体験・ツアー2018
1位 マリカー/東京都品川区他
2位 アキバフクロウ/東京都千代田区
3位 ユカズ ジャパニーズ クッキング/東京都荒川区
4位 英語通訳案内 まちタクシー/京都府京都市
5位 Kimono Tea Ceremony Maikoya Osaka/大阪府大阪市
6位 Cycle Kyoto/京都府京都市
7位 マユコズ リトルキッチン ジャパニーズクッキングクラス/東京都渋谷区
8位 えびす屋 京都嵐山總本店/京都府京都市
9位 東京みらくるサイクリングツアー/東京都港区
10位 Tokyo FooDrink Tour - Japan Wonder Travel/東京都中央区
【参考URL】トリップアドバイザーWebサイト https://tg.tripadvisor.jp/news/ranking/best-inbound-experiences/
「体験ツアー」なので、京都や東京などの有名観光地が上がっています。
1位は、おなじみのゲームのキャラクターになりきるアクティビティですが、その他のものでは、興味深い傾向がでています。
1つは、レンタサイクルを借りてのサイクリングツアー。
京都でも東京でも人気の高いアクティビティです。
これは、「自分たちのペースでゆっくりと町の中を巡りたい」と言う事なのでしょうか?
実際には、周遊する場所の地図や、目的地の選定など事前の準備や学習がある程度は必要なツアーだと思いますからかなり意欲的な姿勢を感じます。
2つめは、「料理教室」。
グルメツアーならば人気が高いのも頷けるのですが、実際に料理をつくるクッキングスクールツアーが人気と言うのは、かなりの驚きです。
私たち日本人が海外旅行に出かけるのとはまた違った面があるようです。「伝統的な日本文化」を単に「見る体験」をするのではなく様々なコトを実際に「体感」して「日本文化に触れたい。」と言う事なのでしょうか?
いかがでしたか?
これからもこうした訪日外国人の動向を機会があれば、レポートしてみますね。