CJコラム

自動車の「ぶつからない技術」の考えに学ぶ①


最近の自動車には事故防止のセイフティ機能としてカメラやレーダーを搭載した技術が応用されています。自動車による人身事故が後を絶たないことを鑑みると、事故の悲劇から命を守る安心機能と、今後の技術進化に期待が集まりそうです。

さて、自動車事故について考えてみると
「なぜ、衝突が回避できなかったのか」とシンプルに立ち戻って考えてしまうのではないでしょうか。
それもそのはず。免許の取得、更新では何度も事故の危険性や注意喚起が行われているからです。人間の目だけではどうしても「他の事に気を取られていた」「気付かなかった」ミスが生じてしまいます。「ついうっかり」「見落としていた」が避けられないがゆえに、衝突回避のための「機械の目」が作られたわけです。

当社の文章を作成する自分の仕事も常に事故と隣り合わせです。単純な箇所ほど見落としがちという点では、自動車の衝突事故と非常に似ています。文章のうっかりミスも「知らなかった」という知識レベルの問題が原因ではないことが多く、自動車運転でも単純な衝突事故の場合、回避する運転スキルがなかったわけではないからです。

校正・校閲作業では、こうしたヒューマンエラーを回避するための課題が常に求められています。
人間の目だけですと「ノーミス」でいつも100点とはいかないからです。

カタログやWeb制作の会社では、対策のひとつとして校正ツールを使用している会社も多いのではないでしょうか。
校正作業という人的作業の集約だけでなく「機械の目」も駆使してミスを減らしていくことは合理性や正確性にもつながり、今後は事故の少ない制作業務フローの標準となっていくと思われます。

次回は、ヒューマンエラーが発生する理由を掘り下げてみたいと思います。

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