CJコラム

ウェブサイト向けの英語の課題と解決策(総集編)

 
「ウェブサイト向けの英語の課題と解決策」シリーズの総集編にようこそ。
この最終記事では、これまでの4つの記事で紹介したおすすめの解決策をまとめています。

 

過度に長い英訳を短縮する

日本語の文章は英語に比べて、狭いスペースに多くの情報を伝える傾向があるため、英訳が過度に長く複雑になりがちです。長い文章や文字の詰め込まれたレイアウトにネイティブ英語読者が圧倒されないよう、不要な詳細や日本語によくある繰り返し表現を削除し、見出しを短くしてやサブヘッドをなくし、いくつかの段落を箇条書きにまとめ、段落の長さに制限を設けるなどして、テキストを短縮することをお勧めします。

 

品質の低い英語表現を改善する

日本のウェブサイトで品質の低い英語が使われると、ネイティブ英語読者に悪い印象を与えることがあります。経験豊富なネイティブ英語ライターに、ウェブサイトの英語の質を評価してもらい、改善策を提案してもらうことを推奨します。特にタイトルや見出しなど、言葉の一つひとつが重要な箇所であれば、最小限の努力で英語の質を大幅に向上させることが可能です。

 

コミュニケーションスタイルの文化的な違いを克服する

日本語のコミュニケーションは間接的で文脈に依存する傾向がありますが、英語のコミュニケーションは通常、直接的で明確です。日本語を元に作られた英語のウェブサイトの内容を調整し、誤解を防ぎましょう。明確でわかりやすい表現を使い、主旨を早めに伝えることをお勧めします。

 

タイポグラフィの文化的な違いを克服する

日本のタイポグラフィの慣習を英語のウェブサイトに適用すると、ネイティブ英語読者にとって読みづらくなることがあります。読みやすさを向上させるために、使用する書体やフォントサイズを制限し、視覚的な一貫性を保つこと、テキストブロック間に十分な余白を設けること、頭字語や特に強調したい箇所以外では文字をすべて大文字にすることは避けることを推奨します。

 

ユーザーエクスペリエンス(UX)の改善

既存の日本語のウェブサイト内容を単に翻訳したり、日本のデザイン哲学を英語サイトに適用するのではなく、英語話者ユーザーの好みに合わせてUXを調整することで、混乱を軽減し、ユーザー満足度を向上させることができます。具体的な方法として、詳細を削減し、重要な情報を強調し、複数ページに分散させ、メニュー構造を簡素化することが挙げられます。

 

コンテンツのローカライズ

文化的な関連性を確保するためには、コンテンツのローカライズが不可欠です。画像、例、トーンをターゲット文化の期待に合わせて調整する必要があります。伝統的な日本のビジュアルや言い回しに頼るのではなく、普遍的に理解されるか、ターゲット文化により関連性のあるビジュアルと言語を使用することを検討してください。ネイティブ英語話者やローカライズの専門家と協力することで、文化的に適合したコンテンツを作成し、ターゲットオーディエンスに響くようにすることが可能です。

 

トーンとスタイルを統一する

特に複数の資料や翻訳者、ライターから提供されたコンテンツの場合は、最終校正の段階で、ウェブサイト全体のトーンとスタイルを見直し、標準化するために一人のライターまたはエディターを任命することをお勧めします。

 

承認された英語用語の用語集を作成する

特に日本語の重要な単語の翻訳に関しては、承認された英語用語の用語集を作成し、それをウェブサイト全体で一貫して使用することをお勧めします。可能であれば、ネイティブ英語話者にとって理解しやすい用語を選定してください。

 

まとめ

これらのさまざまな推奨事項を適用することで、日本企業はネイティブ英語話者にとって効果的で魅力的な英語ウェブサイトを作成し、より多くの共感を得ることができます。

 

最新5件の記事