CJコラム

見た目が10割~デザイン作業を発注する際の注意点 vol.1~

広告制作の現場において、(紙・Web・PRツール他その媒体を問わず)「デザイン=見た目」をどのように表現するかは、成果物のクオリティーを左右する重要なポイントです。何故なら、視覚からくる情報伝達はダイレクトであるがゆえに一切の誤魔化しがきかないからです。まさに「見た目が10割」の世界です。たとえば、みなさんの中で、プロダクションにデザイン制作を依頼した時に(時間をかけた割には)なんとなく仕上がりがいまいち、、だけど時間もないしまあいいか、と渋々納品を承諾してしまった、、、という残念な経験をされた方は案外多いのではないでしょうか。


ずばり!それはデザイナーとのコミュニケーション不足が原因です。

 

いきなり最初の顔合わせで「(デザインの良し悪しは分からないので)そちらのデザイナーさんにすべてお任せして良いですか?」といった感じの受け身なコミュニケーションをしてしまっていませんか?筆者の経験上、そのようなミーティングから始まったプロジェクトは揺り戻しが多く、結果スケジュールの遅延と無駄な工数を費やしてしまうケースが多かったように記憶しています。
「(とはいえ)こちらはデザインについて素人だし、こちらが伝えきれない曖昧なところを察してアウトプットするのがプロのデザイナーの仕事でしょう?」と、みなさんは反論されるかもしれません。

 

断言しましょう。

 

デザイナーが欲しい情報は、色や見目かたちなどの具体的なアイデアではありません。彼らは、制作の意図、すなわち、みなさんが「お客さまに何を一番伝えたいのか」を知りたがっているのです。
デザイナーは自分自身の趣味趣向で「なんとなく」デザインを構築しているわけではありません。どんなにシンプルな一本のラインやわずかな色の配置にも―何故そのモチーフが必要なのか―論理的な意味を持たせることで彼らの作業は成立しているのです。そして、その作業には、指標が必要なのです。いわゆるデザインの方向性(コンセプト)です。それを持っているのはみなさん自身です。その情報を引き出して、具体的な形にし、デザインに落とし込むのがデザイナーの役割です。

 

それでは、具体的にどのような情報を共有すれば、よりよい成果物を作ることができるのでしょうか?
次回はそのポイントについてお伝えしたいと思います。

 

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