CJコラム

ワインの名前あれこれ

突然ですが、みなさん、ワインはお好きですか?


ワインは世界中で作られているので、基本的には現地の言葉で読まれるのが普通ですが、読みにくかったり語感があまり良くないなどで、日本語ならではの読み方になっている例がいくつかあります。

最も有名なのは、「ボージョレ・ヌーヴォー」です。
日本人は「ボージョレ」が読みにくいので、「ボジョレー」と言うことが多く、ニュースや雑誌などでも両方の読み方を許容しているようです。しかも日本人は外国の言葉を正しい発音で呼ぶことを気恥ずかしいと思う傾向があるようで、普通の会話で「ボージョレ」って言うとカッコつけているように聞こえてしまうので、あえて「ボジョレー」と呼んでいる人も多いのではないでしょうか。

またこれも有名な例ですが、ボルドーの5大ワイン「シャトー・ムートン・ロートシルト」「シャトー・ラフィット・ロートシルト」の「ロートシルト」は、有名なロスチャイルド家のドイツ語読みで、英語の場合は「ロスチャイルド」、フランスでは「ロッチルド」と読まれます。
たしかに並べてみるとドイツ語の「ロートシルト」が一番高そうで、フランス語読みの「ロッチルド」だと4割くらい安く聞こえしまうので、日本語とは不思議なものです。
日本で高級ワインが飲まれ始めた時期はドイツワイン全盛の時代だったり、また医療関係でドイツ語由来の言葉が多いのを考えると、お金を持っているお医者様たちに普及していったから、ドイツ語読みが定着したのでは?など、いろいろ想像することができます。

少しマイナーなところでは、コート・デュ・ローヌ地方の「コート・ロティ」なども日本風にアレンジされた読み方です。
意味は「焼けた斜面」で「ロティ」は英語で言う「ロースト」を意味しますが、フランス語読みだと「コート・ローチ」の方が近いようです。
ただ「コート・ローチ」だとあまり高そうじゃないし雰囲気が出ないので、やはり「コート・ロティ」と読みたくなりますね。

フランス語の発音はアメリカ人も苦労しているようで、レストランで完璧な発音でオーダー出来ると、ワイン通としての株が一気に上がると言われているのが、「Châteauneuf-du-Pape」
日本語表記では「シャトーヌフ・デュ・パプ」
日本人も同様、これをすらっと言える人はそうそういないでしょうね。
レストランのワインリストで発見しても、目玉が飛び出るくらいの値段がするので、我々のような一般人がレストランでこのワインの名前を口にすることは、おそらく一生ないでしょう。

 

日本語は語感を大事にする文化があるので、外来の言葉を正しい発音で読んでないケースが多々あり、海外では通じないことも良くあります。
Webサイトやパンフレットなど、海外向け制作の際には、ぜひ一度シトラスジャパンにご相談ください

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