中国酒~白酒(パイチュウ)や燗酒など~
中国酒と言えば、「紹興酒(ほわんちゅう)」を思い浮かべる方が多いのではないかと思います。米と麦麹を主原料にした醸造させて作る紹興酒は独特な濃厚さがあり、飲用にしたり調味料として用いたりしています。
長い歴史をもつ中国に「黄酒」を代表する紹興酒以外、「白酒」、「薬酒(薬膳酒)」などいう種類もあります。
白酒(パイチュウ)は蒸留酒の一つです。コーリャン(高粱)、トウモロコシ、ジャガイモ、サツマイモなど穀物を原料とします。
日本の代表的な蒸留酒は焼酎やウイスキーですね。
中国の白酒も、香りが芳醇でとてもよいですが、日本の焼酎と比べ、アルコール分がかなり高いです。基本的に42%~65%となり、一口だけでボーっとして酔う中国ネイティブもたくさんいます。
(出典:https://new.qq.com/omn/20200329/20200329A0L9T500.html)
日本酒の「辛口・甘口」という味覚表現と同じく、白酒の香りは「醤香」と「清香」そして「濃香」と、大きく三つに分けられます。
「醤香」系の白酒は、上品ながら濃醇で後味が残るのが特徴です。
「清香」は、クセが少なく、後味も爽やかで飲みやすいタイプの白酒です。
「濃香」は、 特有の濃厚な香味特性を持ち、バランスのとれた爽やかな甘味が特徴で、伝統的な白酒に多いタイプです。
(出典:https://zhuanlan.zhihu.com/p/43313783)
酒本来の味を重視し、「お湯割り」「水割り」のように、お酒にほかの液体を混ぜるというのが、中国人にとっては稀な飲む方ですが、お茶だけでなく何も入っていない単なる白湯(さゆ)を好んで飲む習慣を持っている中国人は、燗酒のほうが気になります。(出典:https://www.douban.com/note/702611898/?type=rec)
燗は、日本や中国で古くから行われており文化です。酒は温めることで、雑味を飛ばし、香りを際立たせることができます。そして、アルコールの温度が体温に近いほど、吸収されやすくなり、体の中からポカポカに、疲れをとる効果があるといわれています。(出典:http://k.sina.com.cn/article_6427820709_17f20c2a5001004gxl.html)
18世紀中頃に書かれた中国長篇章回式白話小説「紅楼夢」第8回にも、暖かい酒を飲む理由についての描写もあります。熱燗は吸収が早い、分解も早いため、二日酔いになりにくいという特徴があり、冷たいままで飲む冷酒は、身体への吸収が遅くなってしまいます。
一雨ごとに寒くなる季節に、慌ただしい一日の終わりに、お気に入りお酒を飲んでいただいて、その”ほっ”と一息、心も体も癒される時が、極楽w、でしょうね。