海外サイトのお天気情報APIの精度をくらべてみた【2019年度版】
先日、海外向けの多言語サイトにお天気情報APIを実装する機会があったので、備忘録も兼ねて紹介したいと思います。
今回は
・多言語でAPIの情報が引き出せること
・商用利用が可能であること
・(できれば)初期費用や月額料金は無料もしくは低料金で抑えられること
の、3条件をベースに国内・海外発サイトのAPIサービスをピックアップ&比較検討してみました。
それではまずは国内発のサイトから。
うーん、、、なるほど。
商用利用可能なサービスはほとんど有料(しかもわりと高額!)だったりするのですね。そもそも国内向けのサービスなので、多言語の出力には対応していないみたいです。
さて、海外発のサイトはというと、直近ではOpenWeatherMap と DarkSky (旧Forecast)が2大メジャーみたいですね。
利用回数などの制限はあるものの、基本ミニマム機能は無料で提供しているようですよ。
お、両方とも多言語の出力に対応しているみたいですし、、、これで良くないですか?
ところで、海外版のサービスとなると気になるのが情報の精度ですよね。本当に正しい数値や予測をしてくれるの?というわけで、2社からAPI情報を取得して、気象庁が配信しているデータと比較検証してみました。
検証手順
①まずは公式サイトのアカウントを作成し、APIキー(コード)を取得します。
詳しい方法はOpenWeatherMapはこちら、DarkSkyはこちらが分かり易いのでおすすめです。
②取得したい地域や言語などの情報をURLのパラメーターに設定します。
取得レスポンス形式はJSONです。
・lat緯度,lon(経度)=取得地点:東京都千代田区
・lang=取得言語:日本語
・forecaset=取得情報:週間天気予報
③カスタマイズしたURLがこちら。
・OpenWeatherMap (5 day weather forecast)
http://api.openweathermap.org/data/2.5/forecast?lat=35.691812&lon=139.762013&lang=ja&units=metric&APPID=<①で取得したAPIキー>
・DarkSky (Forecast Request)
https://api.darksky.net/forecast/ <①で取得したAPIキー>/35.691812,139.762013?units=si&lang=ja&exclude=minutely,hourly,currently,flags,hourly,alerts
④URLのカスタマイズが完了したら、ブラウザの窓にコピペ。
おお。思ったよりも簡単に取得できました!ではさっそく気象庁の情報と比較してみましょう。今回は2019年4月1日のデータに範囲を絞りました。まずは週間予報から。
4/1は晴れのち一時雨、最高平均気温14℃、最低平均気温6℃と。
次にDarkSky。
夕方にかけて小雨、平均気温が最高14.8℃、最低8.24℃、と、おおむね気象庁発表のデータと変わりないようですね。
最後にOpenWeatherMap。
OpenWeatherMapで無料で取得できるのは、一日平均ではなく3時間毎単位の予報までなんですね。では午前〜夕方にかけてのデータを見てみましょう。
ん?気温がなぜか一日通して1ケタ台。気象庁発表やDarkSkyの数値とかなり差がありますね。
念のため、サイト検索からデイリーの9:00~18:00の情報を拾って比較してみると。
あれ?こちらは12:00時点の最高気温が12℃?そもそもAPI側のデータ(5℃)とずれがあるじゃないですか、、
理由は不明なんですが、OpenWeatherの方はデータ自体に若干のエラー?が見られるようですね。
結論
現状のところ、DarkSkyの方がより国内の予報に近い=精度が高い、という結果になりました。
いかがでしょうか?こうしたAPIサービスの機能や仕様は、日々改善更新されていくもの。常に新しい情報をキャッチアップしていきたいものですね。
また新しい情報を見つけたらこのコラムで報告したいと思います。
ではまた次回もお楽しみに!
参照先)気象庁/ 週間天気予報(2019年4月第1週東京地域のデータより抜粋) https://www.jma.go.jp/jp/week/