CJコラム

悩ましいカタカナ語 ~アルバイト、パート、フリーター。外国人にどう説明しますか?~

求人情報誌などでよく目にする、


アルバイト、パート、フリーター歓迎」。



日本語をよく知らない外国人がこれを見て、あなたに説明を求めてきたら、どう答えますか?
ある程度の年齢の日本人なら、三者の違いを難なく認識できるでしょう。
いまさら言うまでもないと思いますが、ちょっと整理してみたいと思います。

アルバイトという語は、ドイツ語で「仕事」を意味する名詞のArbeitに由来し、明治時代に学生の間で使われていた隠語が一般に誤って広まったものだそうです。だから、いまだに学生が勉強のかたわらにする仕事、またはそういう働き方をする学生のイメージがあります。

次にパートという語ですが、これはパートタイムの略で、フルタイムの対義語として使われています。フルタイムで働く正社員の労働時間よりも短い時間の雇用形態で働くこと、およびその人を指しますが、何となく、主婦向けというイメージが持たれていますよね。

アルバイト・パートという言葉は、学生・主婦、という対比だけでなく、アルバイトは臨時雇用、パートは長期雇用というイメージもあります。
でも両者とも、本質的には、曜日や時間帯を選んで働ける従業員のことを意味します。
募集する企業が便宜上違う呼び方を使っていることが定着してきたようです。

最後に、フリーター。こちらも、アルバイト・パートと同様に、曜日や時間帯を自分で選んで働ける従業員のことを意味します。
ただ、主婦や学生などは、主に家事育児や学業などメインでしなければならないことがありつつも、空いた時間で働くのに対して、主に「アルバイトで生計を立てる人」がフリーターと呼ばれています。

 

外国人に理解してもらうには、上記のような説明が一通り必要になると思うのですが、彼らから「なんでそんなに細かく分けるの?」という声が聞こえてきそうです。

カタカナ語に限らず、例えば「私」を意味する言葉がいくらでもあるように、日本語は使う人の都合や事情、気持ちなどにより、本質的な意味に違いがないような場合でもわざわざ異なる呼び名をつける傾向が強いと常々感じます。

現在盛んな、外国からの労働力受け入れ拡大の議論で、与党が外国人材という言い方にこだわり続けるのも、事情があるんでしょうけど、外国人労働者ではだめなの?と正直思います。今後、どう区別していくのでしょうか?こうやって、英訳者を悩ます「本質的に変わらないのに違う呼び方」の日本語がどんどん増えていくのだなぁ…と実感しています。

 

ちなみに、英語ではアルバイト・パート・フリーターのどれもが part-timer(パートタイマー)と言うことができます。
正規雇用(full time)でない雇用形態で働く労働者ということで、一括りにできます。

 

なので、冒頭の英訳は

 

Part-timers welcome!

 

うーん、気持ちがいいほどスッキリしていますね。

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