
目次
- はじめに:「英語圏」はひとつじゃない
- 米・英・豪・カナダ…国別の微妙な言語&文化差
- キャッチコピーに潜む文化のズレ
- 国別の検索トレンドとキーワード調査法
- コンテンツカレンダーは現地の行事・季節感でつくる
- LP(ランディングページ)は“国ごとに”設計する
- まとめ:ローカライズは「言語」ではなく「戦略」
- はじめに:「英語圏」はひとつじゃない
「英語サイトを作れば、世界中の英語ユーザーに届く」と思っていませんか?
実は、それが最もよくある落とし穴です。
- 英国人が好む表現と、アメリカ人が共感する表現は違う
- オーストラリアでは季節が逆転している
- カナダでは英語とフランス語の“文化的バランス”が重視される
つまり、“英語”という言語の下に、複数の文化が共存しているのです。マーケティング戦略も、それぞれに合わせて変える必要があります。
- 米・英・豪・カナダ…国別の微妙な言語&文化差
言語の違い(スペル・語彙)
- 米:color / center / apartment / vacation
- 英:colour / centre / flat / holiday
- 豪:英国式に近いが、独自の略語や言い回しも(例:barbie = BBQ)
文化の違い(表現・感性)
- 米国:ダイレクト、結果重視、ユーモアを好む
- 英国:控えめ、皮肉・ユーモアのセンスが重要
- オーストラリア:親しみやすさ、リラックス感
- カナダ:多文化共生、多言語対応に敏感
🌍 例:英国ユーザー向けに米国式の表現を使うと、「違和感」や「粗雑さ」を感じることがある──というリサーチも。
- キャッチコピーに潜む文化のズレ
キャッチコピーや見出しは、文化的に“刺さる”ポイントが国によって異なります。
例:オーガニック製品のコピー
- 🇺🇸「Feel the power of nature.」(力強さ、感情訴求)
- 🇬🇧「Crafted by nature. Trusted by families.」(伝統、信頼)
- 🇦🇺「Grown local, for locals.」(地元意識、気軽さ)
「その国の生活者がどう共感するか?」を考えて言葉を選ぶことが、文化的マーケティングの第一歩です。
- 国別の検索トレンドとキーワード調査法
「健康食品」を販売する場合でも、国によって検索キーワードはまったく違います。
調査に使えるツール:
- Google Trends:国ごとの季節変動やトレンド比較が可能
- Ahrefs / SEMrush:地域別の検索ボリューム・競合分析
- Answer the Public:国別の検索質問一覧が見える
🔍 例:「プロテインパウダー」
- 米国:best protein powder for women
- 英国:whey protein for beginners
- 豪州:vegan protein powder review
SEOも、「英語」ではなく「国の検索習慣」に合わせたローカライズが必要です。
- コンテンツカレンダーは現地の行事・季節感でつくる
Webコンテンツは「いつ、何を書くか?」も重要。カレンダー設計も国ごとに変えましょう。
季節感のズレ:
- 日本の春=3月〜5月/オーストラリアの春=9月〜11月
年中行事:
- 米国:Independence Day(7/4)、Thanksgiving(11月第4木曜)
- 英国:Boxing Day(12/26)
- カナダ:Victoria Day(5月第3月曜)、Canada Day(7/1)
このように、現地のタイミングに合わせた情報発信やキャンペーン設計が、エンゲージメントを高めます。
- LP(ランディングページ)は“国ごとに”設計する
コンバージョン重視のLP(ランディングページ)も、ターゲット国の感性に合わせて変えるべきです。
違いが出るポイント:
- 価格の表記(ドル/ポンド/税表記)
- 通貨・単位(ポンド or キログラム、マイル or キロメートル)
- 証言やレビューの信頼性(地域の著名人・実名ユーザー)
- 行動を促す表現(“Buy Now” vs “Shop Now” vs “Add to Basket”)
たとえば、米国では簡潔で熱量高めな“今すぐ購入(「Buy Now」)”が好まれますが、英国では“買い物かごに入れる(「Add to Basket」)”のような控えめで丁寧なトーンの方が安心されやすい傾向があります。
- まとめ:ローカライズは「言語」ではなく「戦略」
「翻訳したから大丈夫」では、現地ユーザーの心には届きません。
国ごとの文化、感性、言葉、検索習慣、季節、支払い方法まで──
“ユーザーの頭の中”を想像して、戦略を変える必要があるのです。
- 英語圏でも国ごとに「伝え方」「タイミング」「表現」は違う
- 言葉・検索・文化のトリプルローカライズが成果を左右する
- グローバルでありながら「ローカル感」を大切にすることが信頼につながる
「言語」ではなく、「人」に寄り添うWebサイトを。
その姿勢こそが、国境を越えてユーザーの心に響く最大の鍵となります。
いかがだったでしょうか。ひとくちに英語といっても地域によって文化や習慣が異なるためにそれぞれに合った表現が理想的だという話でした。実際にWebサイトを構築する場合、明確な国や地域を決めていないこともあると思います。そのような場合は、当社では米国を基準とする表現を使うようにしています。
次回は【番外編③】
「国際ユーザーテストのすすめ:検証こそ最大のグローバル対策」をお届けします。
文化の違いによって“何が使いにくく感じられるか”を、どのように検証し、改善すべきか。実践的な方法を紹介します!
あわせて、Webサイトのリニューアルに使える“英語サイトリニューアルに向けたRFP 作成要領”もご覧ください。
